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葡語の「próximo」には英語の「next」と同様に「次」と「近く」の意味がある

トップ画像の文を直訳すると、

「秘訣は隣人を愛すること。
だって前のにはその価値がなかったんですもの」

となるので、
一見ちんぷんかんぷんです。

❓❓❓

なお、
これは私が挙げる例文だけあって
真面目な文ではなく、
ちょっとしたジョークです。笑

😜😜😜

それでは、まず前半部分を見てみましょう。

   「O segredo」 = 「秘密」、「秘訣」
   「é 」= 「である」を意味する「ser」動詞の現在形3人称単数
   「amar」 = 「愛する」
   「o próximo」 = 「次のもの」、「近くのもの」、「隣人」


聖書に記される「隣人を愛する」という表現は
「amar o próximo」なので、
ポルトガル語圏の人は
この前半部分を一目見るや、

「秘訣は隣人を愛することです」

と言っているのだと解釈し、
何か格言的な文だという「期待」を抱きます。

ここでちょっと弁明&注意事項を挟ませて下さい。

記事タイトルを
「葡語の『próximo』には英語の『next』と同様に
『次』と『近く』の意味がある」

としてしまいましたが、

これは
「próximo」「next」が同様の概念を表す
単語であることを表現しただけのものです。

ポルトガル語では「近所の人」という
生活レベルの話での「隣人」のことには
「vizinho」「vizinhança」という語を、
宗教・道徳上の「隣人」のことは「próximo」という語を
用いるという使い分けをしますが、
英語の場合は、「お隣さん」も宗教・道徳上の「隣人」も「neighbor/neighbour」なので、ご注意下さいね。

...が、
これに続くのがこちら。↓

       「porque」 = 「何故ならば」
       「o anterior」 = 「以前のもの」
       「não merecia 」= 「それに値しなかった」

ここで読み手は
先ほどの「o próximo」と対比されるものが
「o anterior(以前のもの)」であるため、
先の「o próximo」とは「隣人」ではなく
「次の」
という意味だったのだと気付いて
「あ、だまされた!」
と思わず苦笑いしてしまいます…。苦笑

つまりこれは、

「元彼はダメ男だったんだから、
次彼を愛するっきゃないでしょ?」


という意味を
格言チックに表現した
ブラジリアンジョークだったというわけです!

😜😜😜

なお、
押し売りチックでナンなのですが、

冒頭の和訳

「秘訣は隣人を愛すること。
だって前のにはその価値がなかったんですもの」

「前のには」
「以前のには」などにしなかったのには
ワケがあります。

それは、
まだ読んでいらっしゃらない方に
こちらの記事も読んで頂けたら嬉しいナ
と思ったからなのです。

なにせ
ポルトガル語スピーカーにとって
(恐らく西洋の言語をしゃべる人全般にとっても)
「o anterior」(=以前のもの)とは
「後ろ」にあるものであって、

それを「前の」と表現する日本語って
不可解過ぎますから!

😲😲😲

というわけで、

本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!

※ 「言語って面白いよね!」、否、
「調べてみよう!電球」はこたつぶとんさんの作品です。


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