世代格差なしで
米国のマーケティングの考え方に
Z世代へのアプローチがある。
現在10歳から25歳くらいの層が、
全世界の約3割を占めており、
今後の社会、経済の主軸を担うことから
この世代の思考や行動の研究が肝要だと。
少子高齢化の進む我が国では
Z世代は約15%とのこと。
とはいえ、国際化なくして
この国の持続的な成長は見込めないから、
この先10年〜30年でこの世代が
様々なジャンルで中枢を担うことは
頷けるのだ。
先日、BS放送で羽生善治棋士の
ドキュメンタリー番組を観た。
国民栄誉賞の羽生さんでさえ
今や、若き棋士との戦いに苦戦する。
藤井聡太3冠をはじめとする彼らは、
Z世代のど真ん中。
そしてAI将棋を徹底的に研究している。
その実、羽生さんはAIと戦っているように
僕には映った。
Z世代=AI世代ではないが、近い。
羽生さんもAIを研究し始めたという。
音楽の世界でも最近のヒット曲は
パソコンで作られる形が多いようだ。
テンポが早く、程良く抑揚があって軽快、
ドライブしながら聴くと爽快だと
関心するが、僕には何処か淋しさがある。
やはりアコースティックな生音が恋しい。
クラッシックギターのナイロン弦を
爪弾きながら作った曲を聴きたくなる。
そこにあるのは情感、人肌の温もりだ。
時代は進化し、デジタル化する。
いや、デジタルという言葉そのものが
古臭いと言われるのだろう。
でもどこか無機質、味気ない気がする。
昭和な男の溜息と揶揄されようが
心や魂という言葉が懐かしくなる。
結局は、デジタルとアナログの
程良いバランスが肝要ということ。
僕なんぞは、焦らず、気取らず、
時代に取り残されぬよう
必要なことは勉強しながら
コツコツやっていくしかない。
そして、行進の世代を引き立て、
応援していく。
だけど、各世代を切り分け、
色分けしたくない。
感情と思考のある同じ人間。
今の10代、20代の方々は
親世代の影響を受けている場合もある。
各世代間で
「彼らは宇宙人だからわかり合えない」
ということはナンセンス極まりなく、
互いの成長を阻む。
先達になる僕らの世代は、
歳上だから偉いわけでは全くなく
経験が生きることもあるが
それが邪魔をすることもある。
行進の意見や着想、素直な気持ちを
色眼鏡なしで、人としての尊敬をもって
受け入れることこそ、成熟した大人。
そして補佐という大切な役割を
担う者として大切なのは、
温もりある文化(アナログ)の伝承と、
リスク認識の提言だろう。
戦争を知らない世代が
今この国を動かしている。
僕も戦争を知らないが
この危機感の伝承は時代と共に
薄まる可能性が怖い。
この国は健全な形で
継承されていくべき。
彼らが、またその先の世代へと、
バトンを繋ぐのだから。