Just One And Only.
最近、単機能ボールペンを
こよなく愛でている。
黒か青のインクペン。
不思議でしょうがない。
若い頃から多機能ペンばかり
使ってきたし、集めてきた。
でも、使うのは黒か青だけ。
シャープペン機能は使わないし
赤も滅多に使わない。
なぜ、こんなにも情熱的に
多機能ペンを追い求めて来たのか。
今、つくづく単機能に魅力を感じる。
その機能のためだけの存在。
そんなに高価なものではない。
でもその機能だけはしっかりしている。
まるで職人さんだ。
不器用だけど、
このことについては負けないよ、
この仕事には誇りをもってるよ、
これだけは譲れないものがあるのよ、
この道だけをこれからも掘り下げていくよ、
その先でその道のプロになれるよ、
余計なものは要らないよ、
必要なものだけ持って
身軽に行きたいのよ、と。
そもそも僕自身が単機能。
多彩な才能、オールラウンドな能力を
全く有していない。
でも少しの得意技はある。あとは駄目。
不器用ですから。
確かに広い視野でマルチな才能、
多彩な分野で活躍できたほうが
人生は楽しいのだろう。
でももうそんな歳ではないのだ。
仕事の道は一筋、
広げるべくは、興味の湧く趣味の世界を
自由気ままに。
だから、単機能のペンを使って、
使って、使い果たす。
自分の指紋が染み込む程、
深い味わいが輝く程にね。
Just A Manでいい。
それぞれの生き方、やり方で。