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こりすの瞳、その言葉〜手帳の佇まい(13)
惹かれる…。
理屈ではなく、
もうこれなしでは、
時を刻みたくないほどに。
美しいだけでなく、
傷を癒してくれる場所。
物欲…。
そんな言葉で片付けたくない。
概念を超えて、魅せられる。
佇まいと、放つ「気」に。
小さなりす、のようなまなざし…。
ASHFORDのこのシステム手帳、ジェム。
![](https://assets.st-note.com/img/1646522530505-gdQy0068Zw.jpg?width=1200)
その出会いはもう何年も前、
横浜そごうのLoft。
文具売り場だけど
手帳コーナーではない。
そこから少し離れた、
エレベーター近くの、
ワゴンセールのカートの中で
ぽつねんと、佇んでいた。
かつて展示品だったのだろう。
まるで、くりっとした瞳のこりすが、
発見されたことに驚いているかのよう。
僕はすかさず、静かに手に取った。
革のその柔らかさ、
滑らかなボディフォルム
見開きの端正な構成、
その下地の濃いブルーに、
完全ににやられた。
![](https://assets.st-note.com/img/1646821153824-P67b5Z6Hm5.jpg?width=1200)
こりすは、僕の掌で
僕をきょろりと見つめ返していた。
いつまでも見惚れたい、
そんな衝撃的な出会いだった。
手帳の造形美…。
このデザインは、
上品でいて親しみやすい、
洗練されている。
この手帳は、
こりすの様な優しい眼差しでささやく。
例えば、何かをやらかし、
あるいは物事がうまく進まないときの、
へこんだ気持ちを
「君のままでいいんだよ。君のままで」
「自分なりに、それなりに、いけば良いよ」
と、そっと包み、ほんわり癒やし、
気づけば背中を押している。
いい年して、こりす?
良いではないか。等身大の自分です。
この手帳、こころの拠り所ですよ。
「大丈夫。全て受け入れ、人に優しくね」
こりすは、ささやく。