11月の珈琲、その余韻
熱い珈琲の馥郁たる香りと美味しさが
日々増していくような季節になった。
今月、僕は持病の胃炎が悪化、
大好きな珈琲をもう3週間、やめている。
そんな折、誕生日を迎え、
家族の面々からのプレゼントは
珈琲豆や珈琲カップ、珈琲に合う洋菓子。
珈琲豆は鮮度が命。
僕は何年もコーヒーミルを使っている。
OCEANRICH製だ。
このミルの美しいフォルムが
僕を待っているような、気がしてならない。
「胃炎の痛み」VS「珈琲の恋しさ」。
これまで出勤しない日は毎朝、
妻の分まで珈琲をいれてきた。
だから彼女は今月は殆ど僕の珈琲を飲んでいない。
僕の珈琲欲と妻への申し訳なさへの
解決方法として、一昨日思い着いたのは、
胃に優しいミルク多めの、
薄めの珈琲をいれること。
昨日、20年愛用しているkalitaのコーヒーポット、OCEANRICHのミル、HARIOのコーヒーサーバー、kalitaのドリッパー、濾紙を整え、京都はINODAのコーヒーカップ
を用意し、いつもの愛しき作業を僕は再開したのだ。
通常の淹れ方をして、
自分の分だけ熱湯で薄めた。
早朝の、誰もいない食卓での
この静かな時間が好きだ。
僕は気付いたのだ。
面倒ではあるが、コーヒー豆を惹き、
コツコツとドリップする手間暇が
僕には必要であり、心から好きな所作、いとなみだと。
そして、ここには
珈琲とは別のもうひとつの
滋味深い何かがあることを。
この土曜の朝も2人分の珈琲をいれた。
ビターチョコをあてに、ゆっくり堪能。
窓の外から雨音が聴こえてくる。
今年も11月がゆく。
そして師走を迎える。
今日もお読みくださり、
ありがとうございました。
寒さ増す折、ご自愛専一にて
お過ごしください。