次へ。そして次へ。
空が低い。
土曜朝にスーパーの屋上から見上げれば、凍てつく1月の天空は白で染められている。
まだらに混ざるグレーが冴え冷え感を深くして、空さえもどこか冬眠している気配。
深呼吸ひとつ、
静かな芽吹きの待ち人となる。
年明けからの震災や事故。
長引く避難を思い、
ペンを持つ気力を失ってしまっていた。
この青白き空を見上げていると、
今を超えれば梅が香り、桜前線が北上し、
澄み切った青空が蘇る。そんな気が芽生える。
生きている限り、次がある。
そう、誰にでも「次」がある。
誰もがそれを人生経験で知っている。
時計の針が全ての喜怒哀楽を
過ぎ去りし日々にして、
ときに滋味の欠片を残す。
生きている限り、「次」がある。
次を積み重ねて、やがて人は旅を終える。
旅の行き先は天。
だから「今」は常に、
天への旅の途中。
温かな「次」を期し、祈念して、
かの地に思いを馳せる。
せめて、僕らは、
精一杯「今」を生きなければ。
落胆したり失望したりしている暇はない。
日々に感謝し、日常に感謝し、
家族や仲間に感謝し、
日頃の当たり前に深謝する以外、
いったい何をする。
空が低い。
今日、既に1月後半、土曜の朝。
どんより雲の下。そして次へ。
春遠からじ。
今日もお読み頂き、
ありがとうございました。