11月始めのお茶の稽古
11月は炉がきられていて畳も新しくなって氣分あらたに、でした。
お稽古は水差しも畳直(たたみに直置き)で、完全にわび(さび)仕様。
こちらは唐津焼の海鼠耳の水差し
何で今日はこんなにわびなのかなー?と思ったら、
掛け軸に「見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦のとまやの秋の夕暮れ」という藤原定家の詩歌の墨絵(洋先生作)の色紙がかけられていて、
ああ、今日は侘茶(わびちゃ)の心を表現されているのか‼️
と理解しました。
侘茶の真髄は、花も紅葉もない(派手ではない、お茶の時は棚を使わない)海辺にあるような苫葺き(とまぶき)の粗末な小屋の秋の夕暮れみたいな雰囲気が良い、と博多の武家茶道である南坊流の教科書(?)『南方録』のページにあるので、それを表現したのだそうです。
私が持ってる南方録はこちら
今日のお花はヒュウガミズキと初嵐という白い椿で香合は柚子でした。
素朴で暖かい湯気に包まれて、何もないことがより情景を想像させて豊かさを感じました。
晩秋のお点前だなあ。
ヒカル