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日本橋蛎殻町 その壱

スローリー余話
街の”なりたち”#6

東京自慢「人形町通り水天宮繁栄の図」1882(明治15)年(歌川国利の作品)
写真提供:中央区立京橋図書館

「情け有馬の水天宮」

と地口で称えられた久留米藩有馬家の上屋敷。庶民の思いを大切にした有馬のお殿様は1872(明治5)年に日本橋蛎殻町の現在地に引越した後も地域の賑わいに大いに貢献されました。そして令和の今でも『水天宮』には戌の日をはじめ季節ごとの行事に多くのひとびとが集います。

有馬頼央宮司 (本殿前にて)

『水天宮』の社は久留米筑後川の流域に本宮は鎮座し、その御霊を江戸に勧請したことに始まります。元来、筑後川流域に位置していたことから、水との縁、御祭神・天御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)との繋がりは、天との強い結びつきを示し龍神様に守られる神社として全国に知られています。特に江戸時代に『水天宮』の鈴の紐を腹帯として巻いたこところ目出度く安産であったことが江戸の街中に広まり、令和の今も「水天宮と言えば”安産”」という信仰につながっているのです。

子宝いぬに触れて安産と厄払い

水天宮
東京都中央区日本橋蛎殻町2-4-1
03-3666-7195
開門時間:7時~18時
神礼所:8時~18時
祈禱受付:8時~15時15分
(2024年3月末号『東京Slowly² vol.3』より)

そして参拝客で賑わう『水天宮』の門前町・人形町通りには1837(天保8)年創業の甘味処があります

老若男女、季節を問わず人気の『あんみつ』

人形町通りの甘い誘惑

あまみ処 初音

1837(天保8)年に創業した『あまみ処 初音』。季節を問わず人気の『あんみつ』の小豆は十勝産の特Aランク、寒天に使用する天草は伊豆諸島、黒糖は奄美諸島など国産食材にこだわりお店地下の仕込み場で手づくりされている。その上質な美味しさに近隣の常連客をはじめ『水天宮』への参拝客、最近ではSNSを通じて国内外問わず若い顧客も多いという。そして甘いもの好きの女性客はもとより添加物不使用の懐かしい“純粋な甘い記憶”に惹かれる男性の一人客。『あんみつ』『おしるこ』『かき氷』甘い誘惑が人形町通りには待っている。

もちっとした食感の白玉、上品なあずきと抹茶アイスのハーモニー

あまみ処 初音
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1-15-6
03-3666 -3082
営業時間:11:30-17:30
定休日:火

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