キシリトールガムの正体
こんにちは。フィンランドで森の研究・仕事をしています、Ryo(@Slowland)です。
フィンランドのお菓子と言えばサルミアッキ(リコリス)が有名ですが、
実は強力なライバルがいます。
それが "キシリトールガム" です。
今日も "お口の恋人" の座を争う戦いが繰り広げられています。
あまり知られていませんが、フィンランドではキシリトールガムの消費量が非常に多く、最も親しまれている商品・JENKKIには山ほどバリエーションがあります。
キシリトールってなんだっけ
キシリトールと聞くと、まず「虫歯予防」のキーワードが思い浮かびますよね。
日本では、成分名 "キシリトール" がそのままガムの商品名にもなっています。
歯磨き粉にも必ず記載があって、聞き馴染みがあります。
あれ?
でも、キシリトールってなんでしたっけ?
どうやって作られるか、考えたことありますか?
キシリトール作り放題
あなたが "キシリトール" の正体を知らないのなら、今からちょっとした驚きを届けます。
そう、ここでフィンランドと繋がる。
木から取るんです。
主に、北国に多く見られる「白樺」の木から。
”キシリトール" は果物や野菜にも含まれていますが、
私たちがガムや歯磨き粉の形で口にしているキシリトールは、
大半が「白樺」や「樫」から抽出された "キシランヘミセルロース" を原料として、工業的に作られます。
虫歯予防の先進国
そんな白樺の木が多く見られるフィンランドは、
1970年代に世界で「虫歯予防の先進国」として地位を確立しました。
当時、子供の虫歯による医療費の増大が社会問題となったことを受け、
治療ではなく「予防」に焦点を当てて国が本気で動き出しました。
トゥルク大学が1969年から「キシリトールによる虫歯予防効果」について長期の臨床研究を開始し、
1975年に同テーマで世界初としてその効果を証明する論文を発表しました。"Turku Sugar Studies"として巷では広く知られています。
そして、この研究成果から 「JENKKI」のキシリトールガムは生まれました。
"キシリトールガム" はこの時にフィンランドから世界へ送り出され、
今では世界中のスーパーマーケットでスタメンの座を勝ち取っています。
参照
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?