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メディアとの付き合い方を考える【SNS疲れ】【行動経済学)


テレビを見たり、SNSを眺めたり、雑誌をめくったりする時間が、私たちにどんな影響を与えているのか。そのことを改めて深く考えることはありませんでした。
メディアは、日々私たちの心に小さな波を立てています。
先日、友人とメディアのあり方、受け取り方について話す機会があり、色々とそれについて考えるきっかけとなりました。今回は、テレビ、SNS、雑誌が私たちにどう影響しているのか、それぞれについての気づきをシェアしてみたいと思います。


【テレビ】 他人と比べて安心する自分?

テレビを見ていると、特にニュースやバラエティ番組で、よく有名人の失敗やスキャンダルが報じられることがあります。そんな時、つい自分と比べて「私はまだあの人よりもマシだ」と感じてしまう瞬間がありませんか?

苦労している大家族や失敗を繰り返す人々の姿をテレビで見ると、「自分はまだあんなに苦労していない」という安心感や、どこか優位に立っているという感覚が生まれます。

一見無害な感情のように思えるかもしれませんが、実は私たちの心に「比較」という癖を強く植え付けてしまうことがわかっています。このような感覚を行動経済学では「社会的比較理論」と言われています。

スキャンダルで有名人が非難されている姿を見ると、自分の行動を見直し、安心感を得ることが多いです。これが社会的比較理論によるもので、他人の失敗に対して自分を基準にして安心する防衛機制が働いているのです。

他者の失敗を見ることで自分の現状を正当化し、優位に立っていると感じた時、私たちは自然とその感情に心地よさを見出します。

でも、そうやって他人と自分を比べ続けると、いつの間にか自分の基準が「他人の失敗や成功」に縛られてしまうことに気づきます。

テレビは一つの情報源に過ぎないし、そこで描かれる世界が全てではない。と割り切り、自分を他人と比べるのではなく、自分の幸せや充実感を基準にして日々を過ごすマインドを持つことが大切です。


【SNS】 乗り遅れる恐怖との付き合い方

朝起きて、すぐにスマホを手に取ってしまう。
そんな経験はありませんか?実は、私もよくあります。タイムラインやストーリーで友達の最新の投稿を見ると、「自分もこの波に乗り遅れたくない」という気持ちが湧いてきて、つい次々とスクロールしてしまいます。この「FOMO(Fear of Missing Out)」という現象は、行動経済学的に見ても、とても興味深い心理です。

SNSは、そのスピード感が特徴です。何かを見逃したり、友達の投稿に参加できなかったりすることが、まるで「自分だけが取り残されている」ような感覚を引き起こします。特に、楽しそうな集まりやイベントの写真を見ると、「私もあそこにいたかった」と焦りを感じることも。

でも、実際には、すべての情報を追いかける必要なんてないし、見逃したって大したことじゃない。そう思うと、少し心が軽くなります。
SNSの世界は、常に動いているけれど、自分の世界は、自分のペースで楽しむことができるはずです。自分が本当に関心のある情報だけをフォローし、焦らずにゆっくりと付き合う方法を見つけるのがベスト。FOMOに振り回されずに、SNSとの健全な距離感を持てるように少しずつ意識的にコントロールしていきたいですね。


【雑誌】 流行りを植え付けるアンカリング効果

雑誌を読んでいると、特集されている最新のファッションやライフスタイルに魅かれて「これを取り入れなければ!!」と感じることがよくあります。
それは「アンカリング効果」と呼ばれる心理的な現象です。最初に提示された情報が頭の中に強く刻み込まれ、それが基準となって、その後の選択や判断に大きく影響を与えてしまうんです。

例えば、雑誌で「この春のマストアイテム!」と紹介されるアイテムを見た瞬間、それが私の中で「今年の基準」になってしまい、それ以降、他の服を選ぶ時にもその基準と比較してしまうことがよくあります。最初に見たトレンドが強く印象に残り、それに従わなければいけないような感覚にとらわれてしまうんです。

でも、本当にそのトレンドが自分に合っているのかどうかを、よく考えることが大切だと感じるようになりました。雑誌が提案するトレンドは一つの参考に過ぎず、自分のスタイルを見失わないようにすることが大事です。
雑誌を楽しみつつも、「本当にこれが私に本当にフィットするか」を常に自分に問いかけながら選択できたらいいですね。


メディアと向き合うための小さな気づき

テレビ、SNS、雑誌。。それぞれのメディアは私たちに多くの情報を与えてくれますが、その影響をどう受け取るかは結局自分次第。
テレビを通じて他人と自分を比べることに慣れてしまうと、自分の基準が外側に引っ張られてしまいます。SNSのスピード感に焦るのではなく、自分のペースで楽しむこと。雑誌の流行に流されるのではなく、自分らしい選択をすること。

メディアとの付き合い方を少しだけ見直すことで、私たちはもっと自由に、自分らしく生きることができるのではないでしょうか。情報に流されず、比較や焦りにとらわれない、自分らしい基準を持つことで、日常の中に少しずつ自分のペースを取り戻していけるように思います。


このnoteでは行動経済学をはじめ、AIやアプリの活用術、情報などをシェアしていきます。IT社会で女性が独立し生きる力を身につけていけるヒントになると嬉しいです。またぜひ遊びに来てくださいね。

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