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読書会レポート

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読書会のレポートです。主催者の感想、ご参加いただいた方の感想を載せています。
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2022年11月の記事一覧

11/26 早朝読書会 宮沢賢治『心象スケッチ 春と修羅』序 レポ

読書会をやってみて宮沢賢治『心象スケッチ 春と修羅』序の読書会を5名で行いました。 「有機交流電灯」「因果交流電灯」「第四次延長」などの独特の言葉や日常では使わないような言い回しがあり意味を受け取るには難しいですが、意味は受け取れなくても、なにか体感? で感じるものがありました。 みなさんで読み進めていく中で、この作品はクオリアについて言っているのではと思いました。我々の知覚は赤色を感じますが、赤色の赤さは他の人も同じように感じるのでしょうか。もしかしたら、他の人の目線で世界

11/19 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』4〜5章

読書会をやってみて『旧約聖書 ヨブ記』4〜5章の読書会を4名で行いました。 今回もテキストとして岩波書店『XII ヨブ記 箴言』並木 浩一 訳を使用しました。 読書会の感想は少し長くなりましたのでここに書きました。 ご参加いただいた方の感想Mimiさん 家族や友人が原因不明の不幸や病気になった時、自分ならどうするだろうかと考えました。他人の苦しみを想像し、本当に理解することは難しいです。大事な人を少しでも早く助けてあげたくて原因究明をしたくなります。しかし、現社会の苦しみ

11/12 早朝読書会 夏目漱石『夢十夜 第六夜』

読書会をやってみて夏目漱石『夢十夜 第六夜』の読書会を4名で行いました。 第六夜は運慶が護国寺で仁王像を作っているシーンからはじましました。運慶は鎌倉時代の仏師(仏像を専門に作る者)ですが、聴衆は明治の人たちです。聴衆は運慶や仁王像に対してあれやこれや言っている。そして自分も仁王像を作れるかなと思って作ってみようとしたら、うまくできなかったと言うのがオチでした。 読書会を進めていく中で、この第六夜は「批評」について語っているのだと思いました。岡倉天心とフェノロサの話が出ました

11/5 早朝読書会 『旧約聖書 ヨブ記』1〜3章

読書会をやってみて『旧約聖書 ヨブ記』1〜3章の読書会を4名で行いました。 今回、テキストとして岩波書店『XII ヨブ記 箴言』並木 浩一 訳を使用しました。 今回は1〜3章までと少し長めに輪読をしました。 感想の共有で一番盛り上がった話は、ヨブが神から受けた皮膚病についてでした<彼はヨブの足の裏から頭の天辺まで悪性の出来物で痛めつけた。>。皮膚とはなにか?皮膚は自身と外界を隔てる壁としてあります。皮膚病はその壁に対する異常で、自身が外界とうまく接続できない状態だと、読書会