夏目漱石『夢十夜』第三夜 読書会 主催者の感想
第三夜はおぶっていた偉そうで盲目な自分の子供が、実は100年前に自分が殺した人で、最後石のように重くなるというホラーちっくなお話でした。
読書会では盲目であるはずの子供が、明晰に周りの状況を把握し、未来を言い当てるところに注目しました。ぼくはこのことついて、文学を読むときのスタンスと絡めて考えました。ぼくは文学について他の学問とは違い、知識がある状態(周りが見えている)よりも知識がない状態(盲目の子供)のほうが優位性がある場合もあるものだと考えています。例えば『夢十夜』を読む