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冬眠前のイモリかな

最近お気に入りの森へ行っても、美しい紅葉のグラデーションそっちのけで地面ばかり見ている。だってお目当てのカスミサンショウウオがいるかもしれないし。

ジメジメした落ち葉、朽ちた倒木、ごろごろ重なりあう石ばかりに目が行く。そんな時、一瞬ドキッとするのがイモリの存在。

「見つけたかもー!!いや、ちがーう!」

黒いし。カサカサザラザラと表面乾いてるし。お腹めっちゃ派手やし。どう見てもイモリ。

日本でイモリと言えば基本的に日本の固有種である「アカハライモリ」のことだ。まぁ、カスミサンショウウオじゃなくて残念だけど、両生類好きだから君に出会えて嬉しいよ。

のそりのそりと歩いて可愛いし。幼い頃からのお馴染みなイモリ。

意外と調べてみたら知らないことも多かった。

イモリって、再生能力がめちゃくちゃ高いんだそうだ。尻尾を切っても、完全に骨まで再生するらしい!トカゲだって尻尾切ったらまた生えてくるけど、尾骨までは再生しない。

それに、腕を切断したって指先まで完全に再生するし、目なんかレンズまでも再生することができる。イモリすごいぜ!なのだ。

あと、オレンジ色や赤色の鮮やかな色のお腹は、天敵の鳥などに攻撃されたりした時に横に倒れて体をそらして「わたくし、毒がありますよ!」と天敵に知らせるための警戒色なんだけど、その模様も地域によってさまざまな柄があるんだそう。背中まで赤い個体もいるらしいから見てみたい。

っていうか毒!? そう、があると小さい頃に誰かが言ってたからなんとなく知っていたけど。触った後は手を洗うように言われてはいたけど・・・。

いったいどんな毒!?

アカハライモリに強い刺激を与えると、目の後ろにある耳腺から白くて臭い液を出す。それがフグと同じテトロドトキシンというだ。でも微量だから触った後にちゃんと手を洗えば大丈夫。今まで何度もイモリを触ったことあるけど、一度も白い液を出したところを見たことないなぁ。案外性格はおっとりしてるのかもなぁ。

この日も、もしかしたら冬眠場所を探していた最中かもしれないのに怒らずに手の上でじっと私の顔を見上げていた。いや、私の頭上の紅葉を見ていたのかな。

カスミサンショウウオは見つからなかったけど、嬉しいイモリとの出会いでした。

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