睡眠とお酒の関係性: 誰も知りたくない事実
こんにちは!睡眠が大好きな神奈川県在住アメリカ人のクリスです。
飲み会が多い年末の最中に誰もこの内容を読みたくないと思うけど、今回はお酒と睡眠の関係について少し見てみたいと思います。
*私は完全な断酒を推薦しているわけではないですよ!お酒は人の「いい時間」に貢献できるのは間違いないし、昔から文化に繋がっているものなので無くなって欲しくないです。ただ、カフェインやニコチンや大麻など、他のドラッグと同様にお酒も良い点もあれば良くない点もあり、それを意識しながら使う機会を大事に選んで欲しいです。
飲み会でビール1本とハイボール4杯を飲んだとする。睡眠はどう影響される?
酔っ払った状態で寝てしまうと睡眠はどうなるか見てみましょう。
まずは、エネルギー飲料など、カフェインが入っている飲み物を飲まなかったら、いつもより簡単に就寝できるかもしれません。でも、この睡眠はいつもより不安定な睡眠です。
普通の睡眠中には脳のシナプスが不思議なことに同時に脈打ち始めます。睡眠が深くなっていくとこのリズムが遅くなり、睡眠ならではの脳波が見えます。この現象は身体と精神を回復させる、非常に大事なプロセスです。
しかし、アルコールは鎮静剤という、脳のアクティビティを抑える物質の一つです。意識はすぐ失うかもしれないが、これは普通の睡眠とは違う状態です。さらに、アルコールは交感神経を働かせて、就寝する時に一番少なくなっているはずのコルチゾール(ストレスのホルモンとも呼ばれているホルモン)も分泌させるために、通常より不安定な睡眠になて、無意識的に何回も起きたりすることがあります。
このため、アルコールが体から排除されるまで、深睡眠が少なくなり、浅い睡眠が通常より多くなります。
でも、それだけではないです。
肝臓がアルコールを処理する時に出すアルデヒドという化合物がレム睡眠を邪魔して、その晩の睡眠の前半にはレム睡眠がほとんど取れなくなります。
レム睡眠は心理的な状態を安定させるだけじゃなく、健康全般に大事な役割を果たしているのでレム睡眠が少なくなるといわゆる問題が発生し始めます。特に男性ホルモンが一番分泌される時はレム睡眠中なので、レム睡眠が足りないと男性ホルモン不足による問題(男性にも女性にもある)が発生しやすくなります。
お酒を飲んだ夜の後半になると、アルコールが少なくなり、やっとレム睡眠が取れるようになるため、いつもよりビビッドな夢を見ることがあるかもしれません。
朝起きると全然スッキリした感じはありません。体も心理もリフレッシュできなかったのでカフェインを多めに飲んで、いつもより少し怒りっぽくなるでしょう。
つまり、寝る前にアルコールを飲むと次のことが起こります:
睡眠が浅くなる
睡眠が不安定になる
レム睡眠が抑えられる
1〜2杯だけだったら影響はないんじゃない?
アルコールは飲めば飲むほど睡眠の質が影響されるが、飲む量が、たとえば食事の時にワイン一杯の場合、睡眠はどうなりますか?
「影響はない」と答えたいのですが、実はこれも研究で調べられたことがあり、参加者が1杯~2杯だけ飲んでも、通常の睡眠より睡眠の質が平均で9%悪くなったことが分かりました。それにより、体の回復もいつもより悪くなったことが見えました。
最後に
僕は本当にお酒の味が好き(特に日本酒とウィスキーが大好き)なので、完全な断酒は難しいです。だけど、アルコールと睡眠の関係性について学んでから、気軽に飲むことがなくなりました。今はリスクをちゃんと配慮した上でお酒を楽しむ機会を作るようにしています。
参考文献
アルコールと睡眠の関係:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5821259/?ref=crescent.ghost.io
1~2杯だけ飲んでも影響があることの分かった研究:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29549064/