【遅いって言わないで!】スマホ購入の受付時間目安①

こんばんは。
慶應卒スマホ販売員のじゅりやんです。

僕は業界に入って3年強、通信キャリア2社の販売を経験してきました。
そんな僕がnoteを書くにあたって、どんな発信ができるか?と考えてみたのですが、「業界に入るまでは知らなかった、通信業界のなるほど知識」的な話が良いかなーと思った次第です。

そんな第1回は、携帯電話契約の「待ち時間」について。
携帯の買い替えってめっちゃ時間かかるんだよなー、って思ってる方、すごく多いんじゃないかと思うんですよ。

なぜスマホの契約には時間がかかるのか?

実は通信業界は3月が最大の繁忙期です。年度の切り替わりですので、
受験の終わった来月から高校生のお子さんにはじめてのスマホを持たせたいとか、進学や転勤で引っ越しをするので新居のネット回線を契約したいとか、いろいろ需要が多いわけですね。

そこに当て込んで、携帯会社も「家族複数台契約で追加キャッシュバック!」とか、「ネットとスマホをまとめて契約で〇万円還元!」みたいなキャンペーンをばら撒いて売り上げアップを図るので、家族4人とか5人とか同時に契約しよう、なんてお客様がとても多くなります。今でこそ2019年10月の電気通信事業法改正によって値引き制限がかかりましたが、「携帯買うなら3月がお得」となんとなく知っている方も多いのではないでしょうか?

そんなわけで、3月は携帯ショップの店頭は混みます。
しかも、家族複数台の契約をしていくお客様の比率が高いです。
1台でも時間がかかるのに、家族5台の契約ともなると5,6時間コースなんてことも珍しくありません。なぜこんなに携帯電話の購入には時間がかかるのか?その理由を解説するとともに、少しでも待ち時間を減らすにはどうしたらよいか?というヒントもお伝えできればと思います。
長くなりそうなので、2記事に分けます。


携帯電話の購入は「契約ゴト」

では、携帯電話の購入までの手順を具体的に見ていきましょう。

でもその前に、改めて認識しておいていただきたいことがあります。
それは、携帯電話の購入は「契約ゴト」であるということ。
単なる物品の購入ではなく、通信サービスの契約を新たに締結しているわけなんですね。言ってしまえば不動産の賃貸契約とか、生命保険の契約とかと同じようなもんです。細かい説明を色々聞いて書類にサインして…という作業が発生します。
それに加えて、物品の引き渡しも発生するので、機器の初期設定とかお会計などといった事務処理も上乗せされます。普通に考えて、10分やそこらで終わらせようというほうが無理なんです。
携帯電話の契約業務を行うために、宅建や保険取扱者のような専門資格は必要ありませんが、スタッフの作業量はそれなりに多いので、待ち時間はある程度かかってしまうことをご理解いただければなーと思います。


携帯電話の購入手順

契約手続きは以下のステップで進みます。


①機種の選定・見積り
②重要事項説明
③関連サービスの案内
④契約システムの登録
⑤端末の動作テスト
⑥契約内容の確認
⑦お会計


1つずつ見ていきましょう。時間目安は契約台数が1台の場合です。


①機種の選定・見積り(15-30分)
ここは細かい説明は不要かと思います。
契約する通信会社にもよりますが、見積もり作成に当たっては
「家族の利用状況」「ネットの利用状況」なども聞かれる場合が多いです。
これはもちろん、スタッフ側が家のインターネットや家族の契約も取りたい、と思ってやっている側面もありますが、「家族の利用回線数・ネット利用の有無によってセット割引が変化する」料金プランの会社が多いので、単純に来店している方の料金を正確に見積もるために必要なことである場合も多いです。

多くのお客様はこのステップだけで「終わった」ような気がしてしまいますよね。
例えば「1時間かからずに手続き終わりますよ!」と担当スタッフが言っていた場合、「見積もりが確定(=①が終了)してから1時間以内」というニュアンスだったりします。そうするとお客様的には「言われているより長く待たされた!」という気持ちになってしまうかもしれません…
ここからが本番だぞ、と思っていただいたほうが無難かと思います。

②重要事項説明(10分)
手続きに移る前に、「電気通信事業法」「携帯電話不正利用防止法」という法制度にのっとり、注意事項のお伝えをする必要があります。
一昔前までは、スタッフと書面の読み合わせをするのが主流でしたが、去年くらいからタブレット説明用動画を流してチェックしてもらう、という方式に変更された会社も多いです。

動画の方が時短にはなるのですが、対面で話すより頭に入ってきにくい部分もあります。一応契約の重要事項なので、よく理解しないまま契約してしまうと、お客様が不利益を被ることがあるかもしれません。
重要事項説明のポイントについては、別の記事で解説してみようかと思います。

③関連サービスの案内(5-15分)
見積りの時点で説明されていることもありますが、このタイミングで関連サービスの案内をするスタッフもいます。
ドコモの動画サービス「dtv」などのコンテンツ物や「auでんき」など、通信会社が運営するサービスは多岐にわたっています。
不要なものはしっかりNO!と言っていただいたほうが良いですが、
でんきサービスやクレジットカードなど、その携帯会社を使っているなら加入したほうが家計がお得になるサービスもあります。
以前話を聞いた、という方でもサービス内容が変わっていたりすることもあるので、面倒くさがらずにしっかり話を聞いたうえで不要かどうか判断するのが個人的にはおすすめです!

④契約システムの登録(10-20分)
あとは申込書に記入いただいた情報などを、担当スタッフが契約システムに入力していきます。機種変更であれば5分かからずに終わってしまう場合も多いです。
契約には審査が必要なので、人によって、あるいは審査センターの込み具合によっては審査待ちの時間が発生する場合もあります。

⑤端末の動作テスト(5分)
⑥契約内容の確認(5分)
この辺の詳細は割愛します。
ようは審査が通ってももうちょっと事務作業があるので、すぐには引き渡せないよー、と思っていただけるといいかなと思います。
また誤解されているお客様が多いのですが、「アドレス帳等のデータの移行」は契約手続きに含まれません。
「なんでデータ移行してくれないの!?」というトラブルは結構多いんです…
この点についても別の記事で詳しく話したいなーと思ってはいます。

⑦お会計(5分~10分)
最後にお会計をして終了です。
機種分割払いで店頭支払いが発生しない場合でも、在庫の販売登録をしなくてはいけないのでかならずレジは通します。
家電量販店の場合だと、通信会社に雇用されている携帯スタッフはレジ操作を行う権限がない場合が多いので、お店が混んでいる場合はレジのできる量販店社員を探して携帯スタッフが走り回る、なんてこともあります。
「なんで会計だけで5分以上待たされるんだ!」という気持ちになることもあるかもしれませんが、この辺の事情にも思いを馳せていただけると嬉しいです。。

「では、以上でお手続きは終了です。お時間いただきありがとうございました!またのご来店をお待ちしております!」

おわりに

いかがでしたでしょうか?
携帯電話の購入手続きがどういった流れで行われているのか?
どうして時間がかかってしまうのか?
少しでも理解していただければ幸いです!
次回は、待ち時間を少しでも減らすためにお客様側でできる工夫についてお話してみようと思います。
ちょっとでもストレスなくスマホのお買い換えができるようなヒントをお伝えしますので、次回もよろしくお願いします!

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