和文化×育脳メソッドを通じて 自らの人生を切り拓き、 「つながり」を大切にする教育をプロデュース
平田 晶子
Shoko Hirata
求められる価値が複雑化し「個」の時代となる
大量生産・大量消費の時代、有名ブランドであることや分かりやすい機能面の価値を消費者は求めていました。今は、良いモノやサービスや情報が溢れています。自分で情報を得、編集し、発信できる時代になりました。そのため、企業や作り手の思いに共感することが重要になっています。共感した消費者は、購入するだけでなく、人に紹介していきます。このように自らが選び、自らの方法で人に紹介するという消費が増えています。
現在、【間-MA-】という場づくりに参加しています。ここではお茶と現代の日本文化を体験できるコミュニティの場を設けています。お茶を中心に、日本伝統工芸、器・染物・石材・竹工、現代アートなど、個展や販売を通じて紹介しています。また、作家(生産者)さんの話が直接聞ける体験型イベントなどを提供しています。ここに集う生産者と消費者がつながる場が生まれています。作り手のストーリーに共感したり、出会う喜びを感じたりなど、消費や体験の再定義を提示しています。
―なぜ?
モノを選定する時、多くの人が評価しているから、権威ある方や団体からお墨付きをもらっているからという安心感もあるでしょう。しかしながら、自分の目で判断できる力を養う機会をつくりたいと思っています。そのためには、本物とは何かを考える機会や価値を問う場が必要です。幅広い体験を通して創造力を豊かにする必要があると考えています。
―そのように考えるきっかけは?
大学時代にキュレータ―(美術館や博物館の管理者)の研修の際、岡山県の美術館でモネの作品に出会いました。この作品を目の前で観た時、水面が描かれた絵画にもかかわらず、空、雲、木々など周囲の情景が目前に広がりまるでその絵画の中に入り込んだかのような感覚に陥りました。そして、その作品をきっかけにモネという人物や描かれた場所や作品全体に興味関心をもちました。
様々な作品と出会う機会を増やすことで、「没入できる作品」に出会える可能性が高まります。そして、たった1つでも没入できる作品に出会えれば、自分の考え方や価値観によい影響を及ぼし進化させてくれるかもしれません。 また、そのモネの作品で感じたことは、「どれだけ自然と触れ合っているか」という体験そのものも重要なのではないかということです。自然を体験していなければ、絵画を見ただけで情景を想像することは難しいでしょう。 自分にとって共感できる本物との出会いのために、「京都」で「サロン」を運営し様々な体験を企画しています。「生産者」とその「作品」に出会え、共に集い、対話が生まれる時間を体験できる場を提供したかったのです。
人のパフォーマンスを最大限にする育脳メソッドを用いたパーソナルマネジメント
現在、個人向けのパーソナルマネジメントや企業向けに人を育てるコンサルティング業務を行っています。元々、前職のミキハウス時代から様々な研修業務やプロジェクトを通して、「チームづくり」を行ってきました。 そして、脳科学・言語学・心理学の国際資格を取得したことをきっかけに、 個人の力を発揮するためのワークショップを開催するようになりました。
また、「育脳メソッド」の生みの親である林成之先生から直接指導を受ける機会に恵まれました。脳外科医の林先生は、東京板橋の救命救急医療で11万人におよぶ患者さんを治療し、“神の手”を持つと言われた世界的名医です。 幼稚園にて園長先生をはじめ、保育士、お母さんへ育脳メソッドを活用した研修、ワークショップ、講演やコンサルティング活動を定期的に行っています。育脳メソッドと心理学的要素から、人間の気持ちや考え、こころがどのように生まれ、どうすれば鍛えられるのかということを脳の仕組みを元にして理解すること、そして、現在抱えている不安や悩みに対して「見方を変え、感情を変える」ことの重要性をお伝えしています。 この活動を通して、多くの人が「見方」を変え「気づき」を得られる機会を提供し、子どもたちの未来に貢献したいと考えています。
平田 晶子
Shoko Hirata
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?