103万円の壁が大きく動いたけれど、まだ「ハッピーエンド」ではない。
昨日、国民民主党の玉木代表がXにこんなポストを投稿していた。
山が動いた。
山が動いたけれど。
「178万円に引きあげる」とは書いていない。
どこかのニュース記事では、「120万円とする案などが浮上している」という嘘か真か分からない金額も書かれていた。
103万円が120万円。
え?あまり変わってないじゃないか(笑)
定点観測は、まだまだこれからだ。
定点観察レポート
10月27日の衆議院議員選挙以来、私は選挙の公約に書かれた政策がどう実現するのか?しないのか?を追う事にした。
定点観測している政策は以下の2つ。
これまでの経緯。
10月に選挙を終えて、11月11日に首相指名選挙が行われて。
その間にも、沢山のメディアが「103万円の壁」について報道していた。
10月早々に財務省が「7~8兆円の減税になる」とレポートを出したかと思えば、今月は総務省の村上大臣が全国の知事に対して「地方の税収減につながるから反対と表明するように」と裏工作をしているというニュースまで出てきた。
総務省は会見で否定をしたものの、一部の知事が「事実」と言ってみたり、小池百合子知事まで「そういう事はよくある事」と発言したり…と。
真相がよく分らない。
ただ、とにかく言える事は「壁を引き上げたくない」という人があちこちにいる事は間違えなさそうだ。
特に「地方は苦しい」「地方にとっては深刻な問題」等と言われると、地方に住む高齢の方は大変ネガティブなイメージを抱くのではないだろうか?
これぞまさに「印象論」。
国民民主党の榛葉幹事長は、定例会見で「地方の税収減につながるのでは?」という質問に対して「地方には影響をもたらさない様に政府が責任を持って分配を調整する、当然の事です」とスパっと回答していた。
(記憶なので言い回しは違うかも)
会見の中で、今回1票を投じた人にとってはとても嬉しいだろうなと思う発言もされていた。
そう、私達が関心を持ち続け冷静な判断をする事が熱伝導になる。
「難しいからいいや」とか「どうせ無理でしょう」と思わない事が大事なのだ。
過半数割れだから起きたこと
もし、今回の選挙で与党が過半数を占めていれば国民民主党の掲げた政策はかすりもしなかったかもしれない。
政府に対して要望を伝えても、会談をしても。
キャスティングボードを握らない政党の要望は、どんなに良いものであっても相手にされないのかもしれない。
実際に今回の「103万円の壁」についても、これだけ多くの投票行動に繋がり、国民の意志を伝えても反対勢力が後を絶たない。
だから今まで与党が過半数以上の議席を取れていた時は「いつの間にか」法案が成立し、「野党は何してるの?」という状況が続いてきたのだろう。
この状況を「政局が不安定になる」と伝えるニュースもあるけれど、私はこれは良い傾向だと思う。
政治への関心が高まっている
最後に、私は縁もゆかりもないけれど。
兵庫県知事選挙に少しだけ触れてみようと思う。
私は、他県在住という事もあり春頃から騒がれていた「パワハラ騒動」に関するニュースは敢えて見ないようにしていた。
県民の皆さんには申し訳ないが、「私には関係のないこと」だからだ。
知事の仕事ぶりや政策に関する話なら関心が持てるけど、「知事の人格や職員との人間関係」は私の生活に何の影響もない。
いつものようにマスコミの印象操作も手伝っている様な気がして、視界に入れる事も嫌だった。
しかし、知事が失職した後に再び選挙へ立候補をして投開票日が近づくにつれて何か大きなうねりが起きている事を遠くの地に住んでいてもネットを通して感じる場面が多々あった。
そして結果は、まさかの当選である。
恐らくTVしか見ない方にとっては、半年間ずっと「パワハラ知事」として悪いイメージを持たれていた方も多く相当驚いた事だろう。
知事の再選が決まった直後に県議会議員が辞職をした事も、知事の支持層が熱狂した事の影響としてネガティブな報道をされるメディアもあった。
実際にTVしか見ない知人(50代)は、この再選というニュースに関して「ネット世論が誘導した危険な事象」という印象を持っている様だ。
この件について、しんちゃんさんも当選翌日に記事を書かれていた。
記事の中で、投票先を決めるにあたり調べた事を書かれていた。
9割以上の公約達成。
そう、公約の達成こそが政治家の仕事だ。
18日の夜にはネット番組に知事が生出演し1対1で長時間のトークを展開されていた。
これは少なくとも兵庫県民の方には是非見て欲しい。
知事はとても緊張した面持ちでお話をしていたものの、後半に「政策の話」になったら表情がほぐれてきてとても楽しそうだった。
政策について「とてもクリエイティブな作業で楽しい」と仰っていた。
100万円の使い道をきめるときに、ただ県民にお金を配るのではなく、どうやって使えば100万円の価値をさらに上げることができるか?と、考える事がとても楽しいそうだ。
私はこの知事の事を何も知らないけれど。
何だかとても良いなと思えた。
それは、「知事と有権者」という関係ではなく。
同じ40代の「社会人同士」として、「仕事を楽しめている」という姿がとても素敵に思えたのだ。
今年は色々な選挙で「YouTube」の存在感が高まった。
TVのニュース番組では尺の都合で候補者が「1人1分」等、キャッチフレーズ的な発言しかできない。
それに対してネット番組では尺もなく、候補者がMCの質問に対して1時間も2時間も延々に話す。
その中で「人柄」「政策論」等が見えてくる。
私達が当事者意識を持ち、関心を抱き続ける事。
それはスキャンダルや面白可笑しく茶化す事ではない。
「政策」の実現を追い続ける事をこれからも続けようと思う。
今日も有難うございました。