日本の「デジタル化」を遅らせるのは、誰なのか?

10月27日の衆議院議員選挙を終えて、私は2つの政策を定点観測している。

・年収103万円の壁を178万円に拡大(国民民主党)

・紙の保険証を使えるようにする(立憲民主党)

キャスティングボードを握っていると言われていた国民民主党の「103万円の壁」については、選挙結果が出た直後から動きが活発だった。

対して、「紙の保険証」に関する話題は全然聞こえてこない。

そう思っていた矢先。
11日の首相指名選挙で、結果的に「予想通り」の結果になった直後に立憲民主党が「保険証廃止延期法案」を衆議院に提出したそうだ。

確かに、私の周りでも「マイナンバーカードを持っていない」「何となく作るのが怖い」「できれば作りたくない」等の声が出ている。

一方で、高齢の方であってもかなり早い段階からマイナンバーカードを持ち歩いていて、「身分証明書=マイナンバーカード」という人もいる。

正直、この「紙の保険証廃止延期」はどちらが良いのか分からない。

だけど、あちこちへ配慮していたらいつまでも進めないよね?という気もする。


生産性の高いデンマーク

私が2023年に読んだ本の中でNO1ヒット作だった、こちらの本。

この本の中で、デンマークは「世界デジタル競争力1位」と紹介されていた。

デンマークのデジタル化、新システムへの移行についてこんな風に書かれている。

日本 は 顧客 への 配慮 から、 新しい システム を 導入 する 際 にも 古い システム を 併存 さ せる 傾向 が ある。 それ に対して、 デンマーク は 古い システム を バッサリ 捨て て、 新しい システム に「 乗り換える」。

デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか

そう、「バッサリ捨てる」のだ。

バッサリ捨てるから、合わせるしかない。

正直、今回の「紙の保険証廃止」については「バッサリ乗り換える」とは言い難い状況。

マイナンバーカードを取得していない、保険証としての利用者登録をしていない人には「資格確認書」が送付され、これを保険証の代わりとして利用できる。

結局「紙」やん!

この「システムを併存させる」という運用が、利用者側の混乱を招く。
何よりも、サービスを提供する側(医療機関)の事務コストをとんでもなく高騰させる。

意見が割れる案件

立憲民主党が法案を提出した事を受けて、早速ホリエモンがYouTubeで苦言を呈していた。


「紙の保険証」は「なりすまし」等の不正利用の温床になっているし、マイナンバーカードに被保険者のカルテを入れる事で緊急搬送された時などにも傷病履歴などが共有できるなどのメリットがある…と。

今現在のマイナンバーカードにどこまでの機能があるのか?は、私もイマイチ分からない。

だけど、「電子カルテ」によって紹介状が不要になったり、「お薬手帳」を紙の手帳や、別のアプリで管理しなくても良くなるなら大歓迎だ。

特に、初診の病院や薬局に行く度に毎回「カルテ」の様なモノを記入するのは面倒。

この辺がマイナンバーカードを読み取れば一気に解消!となれば、かなり喜ばしいと思う。

でも「紙の保険証廃止」については、実は自民党党内からも疑問視する声が出ていた。

どなたか忘れてしまったが💦
自民党総裁選に出馬された候補者の中にも「慎重に検討した方が良いと思う」等と発言している方がいた。


「慎重に検討」

このセリフがあらゆる事案で、前進の足を引っ張っている。

「慎重に検討」をしているうちに、世界と比較して生産性が下がり「失われた30年」を生んだのでは?

中々追いきれない


この記事を書くに辺り、法案の審議がいつ行われるのか?を調べた。
でも、スケジュールは見つけられなかった。

巡り巡ってやっと分かった事は、「次の国会は11月28日に召集されるらしい」という事だ。

でも、国会が召集されなくても絶えず色々なニュースが飛び交う。

立憲民主党が法案を提出した後に、デジタル大臣がインタビューに答えていた。

デジタル大臣と言えば、河野太郎のイメージだったけど。
石破内閣で新たに大臣に任命されたのは、平さんという方だった。
何となく河野太郎さんよりキャラが薄そうな(笑)

「デジタル庁のHPなんてあるんだ~」と色々覗いていたら、なんとデジタル庁のnoteもあった!

ついでに?
立憲民主党のHPにも、法案提出した事や「関連議員」等が掲載されていた。


普段はこういうニュースについて、新聞やネットニュース、YouTubeのニュース番組でしか情報を得る事がない。

だけど、それぞれの当事者が一次情報を各地に載せている。

記者の主観が混ざった二次情報ではなく、この一次情報を追う事や自分なりの考えをまとめる作業は中々ハードな気がした。

さぁ、そうこうしているうちに11月も後半。
「紙の保険証廃止延期」を訴えているものの、28日に召集されてから1週間もしないうちに「紙の保険証廃止」の期限がやってくる。

この時間のない中、どんな論戦が繰り広げられるのか楽しみに見たいと思う。

〈あとがき〉
103万円の壁については、あいかわらずメディアで連日取り上げられていて追いきれない・・・💦
「注目してみると、こんなに政治って動きがあるのね」と、発見の日々です。

今日も有難うございました。

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時本ひまり📕なんでもやってみる母
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