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自由

さて少し哲学的な問いを立ててみるが、人生で一番大切なものは何か?
答えは人それぞれだろうけど、オイラにとってそれは「自由」である。
趣味で建てたビルにも”LIBERTA(イタリア語で「自由」)”と名付けているくらいだ。ちなみにオイラだけではない。清志郎だってそう唄っている。

例の流行り風邪ももう1年経つけれど、この間ずうっとモヤモヤと気分が悪く、何が原因なのかしばらく考えてやっと自覚した。

その一番大切な自由を、意に沿わないかたちで何だか得体の知れない「世間の空気」に奪われているからなのだ。

マスクを着用しろとか、飲食店は夜間休業しろとか、東京者は地方に来るなとか色々と五月蠅いことを言われているが、もしそれらが本当に必要ならば国家が法律で定めて強制し、違反者には罰則を設けて取り締まれば良い。それならいっそ諦めもつく。法治国家に生きる以上、仕方のないことである。
逆に法の定めが無いのならば、従うのも従わないのも個人の自由であるべきだ。従わずに周囲に迷惑を掛けたり、自分が不利益を被ることも当然あるだろうが、それは個人の責任である。

しかしこの国では法律の代わりにむしろ更に強力な「世間の空気」がその役割を果たしている。巷ではマスク警察なる自警団が跋扈し、営業する店舗には嫌がらせの張り紙までされるありさまだ。
マイノリティを自認するオイラの立ち位置から見ると、この国では多勢に従わない者を排除する村八分の文化が未だ田舎だけでなく都会でも健在なのがよく分かる。

いっそ国外へ脱出したいがこの状況ではそれも果たせない。
気分が悪いので空気に抗って飲みにでも行くかな。


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