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2017年5月の記事一覧
日曜日の夜、美由紀は考えた。
日曜日が終わる夜に、美由紀は夕食を食べながら考えた。
一人分の料理をするのはもったいないからと買ったスーパーのお総菜コロッケと、温めた冷凍ご飯、せめてもの健康への気遣いで並べたもずくパックと豆腐たちは、なんの味もせずに彼女の舌を滑り去っていくだけだった。そもそも、味なんてなかったかもしれない。音量を落としたテレビの音は、さっきから他人の笑い声ばかりで、なにひとつ面白くない。でも、人生って本来
紫色のチェックのシャツ
占い師の女は私の目を見つめて、こう言った。
あなたの運命の人は、紫色のチェックのシャツを着ています。えっと、他になにか特徴はありませんか、と私はすかさず尋ねたけれど、占い師はもったいぶって残りの十分間うなるばかりで、結局服装以外のヒントはなに一つ与えてくれなかった。
新宿東口の狭い占い屋を出て、とりあえず近くのスターバックスに入り、私は二階から大通りを見下ろしながら運命の人を探した。さっきの