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「中国不動産バブル」by 柯 隆

マスコミでもよく取り上げられている「中国の不動産バブル」に関して、最近は少し落ち着いている模様だが、この本を読むとその深刻度がよくわかる。

不動産バブルは日本もアメリカも痛い目にあってきたが、中国の場合はもし完全に崩壊した場合のインパクトは強烈となるようだ。本の帯に「GDPの3割が吹っ飛ぶ!」と書かれている。

共産主義の中国で、経済だけ資本主義的ルールを進めれば、いずれ共産主義と矛盾してくるのは自明のことで、それの脅威を感じた習近平国家主席が経済面の締め付けを行えば、自ずと経済にブレーキが掛かり、これまでの不均衡が一気に表面化するという構造らしく、国家体制の根幹にかかわる問題なので、根が深い。

日本も中国が弱って良かったなんて楽観的なことは言えず、負の衝撃にしっかり準備する必要がありそうである。

面白い内容でした。評価は、5/5です。

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