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「ゴールドマン・サックスに洗脳された私」by ジェイミー・フィオーレ・ヒギンズ

著者は新卒でゴールドマン・サックスに入社し、16年間そのまま勤務して、最後はマネージング・ダイレクターの肩書であったが、パワハラ・セクハラに耐えられず、ゴールドマン・サックスを退社した。

本の中では記載がなかったが、この本の帯に「秘密保持契約を拒否し、退職金を諦めてまで明らかにした」と書かれていて、著者のこの本の内容にかける強い想いが感じられる。

ゴールドマン・サックスといえば、米国NO.1の投資銀行だが、その勤務内容の厳しさについてはこの本でも紹介されている。著者は夜に常時顧客を接待しながら、朝は6時にはオフィスに入っている生活が普通だったようだ。
もちろん所得は高額なため、これを維持するためには、強烈な生活を強いられる。

それにしてもこうした一流の米国の企業でもセクハラ・パワハラが日常的に行われているとは非常な驚きであった。だからこそ、著者はその現実を書かざるをえなかったのだろうと思う。

日本は人事部が権力を持っていて、必ずしも上司だけが評価権限を有している訳ではないと思うが、この本で書かれている米国では、上司が部下の評価に関して絶対的な権力を有しているようで、それがパワハラやセクハラにつながりやすいということなんだと思った。

一読に値する本だと思った。評価は、5/5です。

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