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「Think Fast, Talk Smart」by マット・エイブラハムズ

著者はスタンフォード・ビジネススクールの教授で、MBA生に対する講義内容をベースにこの本が書かれている。スタンフォードのビジネススクールに通う学生は人前で話すことに慣れているのではないかと思ったが、この本を読む限りそうでもないようである。

この本は、2つのパートで構成されていて、パート1は理論編、パート2は応用編となっている。パート1の理論編では、突然発言を促される場面で求められる即答力を鍛える6つのステップを紹介している。パート2の応用編では、①雑談、②祝辞・弔辞・紹介、③売り込み・説得、④質疑応答、⑤フィードバック、⑥謝罪、のシチュエーションでの実践を示している。

パート1の理論編がテクニックを示していて、自分が人前で話すときに役立つ内容だと思う。具体的に以下の通り。
①まず突然指名されても「気持ちを落ち着ける」ことが大切
②自分を失わない「自己を解放する」、そして平均点で十分と言い聞かす
③即興性のコミュニケーションを求められても、恐怖と捉えず、自分を能力を鍛えると捉えて、リラックスして自分を素直に出すという「心構えを変える」ことが重要
④話すことだけを考えず、相手が何を期待しているかと「耳を傾ける」ようにする
⑤「話を構成する」アドリブでも型があるので、日ごろから型を意識して話す
⑥聞き手の関心を引き込むように「焦点を定める」

こういう話すという基本的な行為をきちんと理論で解説し、ビジネススクールで教えるというのは米国らしいなあと思う。
本の評価は、4.5/5とします。



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