「海外M&A 新結合の経営戦略」by 松本 茂
この本は2021年に購入し積読状態だったが、最近ちょっと勤務する会社の関係で海外のM&Aを行う上での注意事項等を知りたくて、今回本棚から引っ張り出してきて読んだ。
日本企業に限らず、海外の企業においてもM&Aの成功率は決して高くないが、その中で成功している企業のその要因を分析して解説している。
著者によれば、これまでは「戦略があって、それを踏まえて買収がある」という流れであったのが、今は「戦略と買収が相互に関係しあう」ということで、買収した後に改めて新しい戦略を策定する必要があるとのことである。
また、買収の役割は、これまでは「経営資源の追加や生産、販売のグローバル化」が主流であったが、今は「経営資源の結合、及び特定事業や地域での寡占形成」という形態が成功している会社の特徴とのことである。
成功している日本企業の具体例も詳しく説明されているので、いろいろ参考にすることができた。
評価は、4.5/5です。