見出し画像

「素晴らしき世界」by 吉田修一

ANAの機内誌「翼の王国」の2019年2月号~2021年3月号に連載された旅にまつわるエッセイをまとめた本である。

自分は、JALのマイレージ会員のため、ANAは国際、国内問わずほとんど乗らないので、その機内誌を手に取ることもないため、吉田氏のこのエッセイは初めて目にした。

この本の中で、著者が上京後10年近く経っていた時に、初めてパークハイアット東京に行ったときの思い出で、今でも記憶しているのは、レストランでメイン料理として頼んだのが、料理の中身を知らないがメニューの中で一番安かったため、「タルタルステーキ」を頼んだらしい。しかしメイン料理にこの料理を頼むのは珍しく、同席者に少し驚かれたと書かれている。

この部分を読んで、自分もパリで暮らすべく到着した初日にレストランに行った時、当時フランス語もよくわからなかったこともあり、「ステークタルタル」がメインで一番安く、「ステーキにタルタルソースがかかったもの」だろうと勝手に思って注文したが、出てきたのが全く想像外のもので、いまだにその時、ショックを覚えたことを思い出す。田舎者はよくやる間違いなんだろうか?

この本は、機内でサラッと読むエッセイなので読み易く、書面での旅を満喫できる内容だと思う。

評価は、5/5です。

いいなと思ったら応援しよう!