キッズキッチンレター10月号
イタリアのごはん
日本で暮らしているとイタリアのご飯に出会わないことはありませんね。アメリカ経由で来たピザやスパゲッティにしても、おやつのジェラートやティラミスにしても、最近流行りのマリトッツォにしても、大体食べた経験があり、なんとなくイメージしやすいのがイタリア料理ではないでしょうか。
9月のキッズキッチンのイタリアのご飯は非常に迷ったのですが、家で作れる・お店で売っているものをテーマに作りました。ピザはお好きでしょうか。私はピザが大好きです。トマトソースとチーズとバジリコで作るマルゲリータも、シンプルにマッシュルームだけのものも、チーズだけのものも、カリカリの生地でも、ふわふわの生地でも、ピザは美味しい。そんなわけで、ピザを選びました。
イタリア料理は北部と中部・南部に大まかに分けることができます。真っ赤なトマトにオリーブとオリーブオイル、そしてチーズ、これは南のもの。そしてゴルゴンゾーラやパルミジャーノなどの濃厚なチーズと畜産業の肉・サラミや生ハム、それは北のもの。どこでもちゃんと食べている。どこをとっても美味しいイメージしかありません。
以前「ツアー旅行で訪れると、地元の美味しいものはあまり食べられない」と聞いていました。私はあまり旅行会社のツアーで旅行に行くことがなかったので、イタリアぐらいしか知らないのですが、イタリアは大体どんなところでも、美味しかった。初めてのイタリアは1999年の3月、友達と卒業旅行に出かけました。ミラノからベネチア、ベローナ、フィレンツェ、アッシジ、ローマに行くというツアーで、朝も昼も夜もだいたい付いていました。日本人向けにカスタマイズしたのかな?というほど、美味しかった記憶しか残っていません。
その後、ミラノ郊外に住む友達と仲良くなり、何度かその家にお邪魔しました。普通の日のご飯は、至ってシンプル、しかし美味しい。朝ごはんはビスケットとエスプレッソ、昼・夜は軽食でパンとチーズとハム、サラダか果物でした。きちんと作る場合でも、サラダ→パスタかリゾット→メインディッシュ→チーズ、デザートと言う形でした。非常にミラノ的なもの、と言って作ってくれたのが、オッソ・ブーコ(仔牛の骨付き肉の煮込み)と、サフランライスにゴルゴンゾーラチーズ入れて焼いたもの。ゴルゴンゾーラチーズはオーブンで焼いても美味しいのが不思議でした。青カビの部分がキノコのような食感で、刺激臭が弱まります。日本ではあまり臭いチーズを食べませんから、もしも残ってしまったときには焼いて食べるのが良いようです。
さて、イタリア料理、もちろん不味いものもあるのでしょう。しかし神の御加護のせいでしょうか、出会うことはありませんでした。ハーブもどちらかというと苦手なのですが、フェンネルのお茶はなかなか美味しい。消化をよくする働きがあるとかで、家でもたまにハーブティーが作りたくて育てます。今は少し出かけるのが難しいものの「いつか、どこか海外にツアーで訪れてみたい」と思われたら、ぜひイタリアをお勧めします。歴史好きも、建物好きも、デザイン好きも、食べ物好きも、美術館巡りが好きな人にも!