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大学院に行くべき?迷ったときのキーワードは「研究」

栄養疫学は食情報を見きわめるために大事な学問だ!と日常生活や業務の中で気づく方は多々いらっしゃるようで、私のところには「すでに社会人だけれども栄養疫学を学ぶために東大の公衆衛生大学院(東大SPH;私の母校)に行った方がよいでしょうか?」といった個人的な質問も届きます。そのときの回答は、質問くださった方それぞれの背景や事情によるので、どなたにも当てはまる回答ってないんですよね。とはいえ東大を含む「比較的高度な学問を学べる大学院に行く」とはどういうことなのか、を知っておくことは、大学院に行った方がよいか否か、を自分で判断するための、どなたにとっても参考になる話だと思うんです。

このnoteでは、比較的レベルが高いとされている大学・大学院ってどんなことを学べる場所なのか、私の経験を交えてお伝えしていきます。栄養疫学に限らずどんな分野でも、社会人になった後に「大学院に行くべきかどうか」迷ったときに参考になります!



●大学院は教育・研究機関

東京大学のような大学の大学・大学院って、単に知識を学ぶという教育を受けるだけのところではないんですよね。教育により新たな知識を与えることは大学の重要な役割だと思いますが、それに加えて、社会のためになる研究を実施することを目標とする場所でもあるんです。

たとえば東京大学の発表している東京大学憲章でも、東京大学の目標は世界最高水準の教育・研究を維持・発展させることを目標とする」とあります。

研究で成果を出し、社会に貢献することが大学の大きな目標なのです。

●あらためて「研究」とは

それでは研究とはどういう活動なのかというと、以前のこちらのnoteで説明しています。

研究の世界では、研究とは「論文化をすることを目的にして、よく調べ考えて真理をきわめていく活動」でした。大学院は研究の方法を教育してもらえる学びの場であり、その経験を積むことのできる場です。

●研究を学び、経験したいなら大学へ

大学院の主な目的は「研究を教育すること」ですから、研究を学びたい、自分で研究をやってみたい(論文を書いてみたい)、将来研究者になりたい、という場合には大学院に進学するのはとてもよい選択肢だと思います。私自身、研究者になりたいと思っていたため、栄養疫学を学ぶために東大SPHで栄養疫学の学びを深め、その後博士課程に進学して、しっかり研究の基礎を叩き込んでもらえたのはすごくよかったなと思っています。大学院で栄養疫学を学び、栄養疫学研究が実施できるようになり、それが社会に役に立つ、ということまで経験できて感じた喜びはこちらのnoteに綴りました。

●志の同じ仲間の存在は刺激に!

また、大学院は研究を大事に思い、研究をやりたい、研究者になりたいという人たちが集う場所です。そういった同志と一緒に学ぶことで、学びのスピードは格段に増します!このことは以前のこちらのnoteで少し触れました。

●研究をやりたいわけではないなら…

一方で、大学院で学びたい、とおっしゃる方の中には、知識を得たい、日常生活や業務で活用できるようになりたい、という気持ちがあり、「研究」までとは思っていない、という方もいらっしゃると思います。そういう場合は厳しい入学選抜の試験を受けてまで大学院に入る必要はないと思います。人生で使えるお金も時間も限りがありますし、自分の中のニーズがどこにあるのかを認識して、この場合は大学院進学以外の学びを実践すればよいのではないでしょうか。

●栄養疫学を学ぶなら

栄養疫学の場合、大学院進学以外でも学ぶ方法はあると思います。たとえば書籍での学び。栄養疫学を学べる書籍が存在しています。

こういった書籍で学べば、知識の習得は十分にできると思います。
ただし、書籍の場合、主にひとりで学ぶことになりますよね。先ほど書いたように、同志と一緒に学ぶことで、学びのスピードは格段に増します!そして、わからないことなどの疑問・質問が生じたときに導いてくれる「先生」の存在があるとさらに心強いはずです。そういった学びの環境を整えてあり、栄養疫学の基礎を体系的に学べる講座を、私こばやんが運営しています。それがこちらの「栄養疫学基礎講座」です。

こばやんの運営する講座は本当に楽しく学べて、受講生の満足度も高いです。先日も別の講座(栄養疫学入門講座)を終えて、受講生から「楽しかった!」の声をたくさんいただきました。その講座のレポートはこちらにまとめています。

●まとめ

社会人になった後でも何かを専門的に学びたい、と思ったとき、大学院で学ぶことはひとつの方法です。とはいえ、高度な知識を与えてくれる大学の目的は、単なる専門知識を与える教育だけではなく、研究を教育してくれることにあります。大学院の場合、その目的の意味合いがさらに強くなります。研究に触れたい、学びたい、経験したい、さらに研究者になりたいという場合には、大学院に行くのが最適でしょう。一方で、研究にこだわらず知識を得たいのであれば、わざわざ大学院に行く必要はなく、他の方法があります。栄養疫学を学びたい場合は、書籍もあれば、講座を受講する方法もあります。ご自身の限られたリソースをうまく使う方法をとって、学びを深めてくださいね。

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