『犬とわたし』 短編小説・水彩
犬を飼っていた。
わたしが小学1年生の時、お父さんの
知り合いからもらえることになった。
念願の犬が飼える。
弟と抱き合って喜んだ。
当時、ウルトラマンに夢中になっていた
弟は「レオがいい!」と言った。
わたしはウルトラマンレオのどこが
かっこいいのか全然分からなかったので
「この子、クンクンじゃなくて
オンオンって鳴くからレオと繋げて
レオンはどう?」
と、何とかレオに決まってしまわないように
少々苦し紛れに言ったことを覚えている。
それでもお母さんは「かわいい名前ね」と