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茶道をやめた話。

こんにちは!わたぼうしです。
今回は茶道をやめた話をしたいと思います。

正直茶道のお稽古をしていたと胸を張れるほどの期間やっていないですが
今の時代茶道って周りにあまりやっている人がいないし
どんな世界なんだろ〜って始める前に思っていたので興味あれば是非読んでみてください。

茶道を始めたきっかけ

茶道を始めたのは2021年の秋頃のことです。
以前、黒木華さん、樹木希林さんの「日日是好日」という茶道をテーマにした映画を観てから素敵な世界だな〜と感じなんとなく興味を持っていました。

ただ、茶道って敷居が高い。どこで習えば?お金はどのくらいかかる?自分に向いてる?
などなど始めるのにハードルが高い気がして、
しばらく月日が経っていました。

2021年の秋のある休日、夫と隣駅まで買い物、歩いて帰ろうとなり知らない道を歩いていたところ喫茶店を見つけました。


少し休憩しようかということになり、お店に入りました。
夫と私はなかなかいただけないお抹茶セットを選択し、まもなく店主の方が運んでくれました。
店主の方はとても気さくで私たちに話しかけてくれました。その中で、妻が茶道教室をやっているんです。という話があり、
私は茶道に興味があったので、ちょっと食いつくと今家にいるから呼んできますよ。話だけでも聞きますか?と言って茶道の先生である奥様を呼びに行ってくれたのです。
そうして、奥様(のちに先生)が出てきてお稽古の曜日や他の生徒さんが何人いるか、
どんな雰囲気でやっているのか、一通り話してくれました。
茶道はいくつか流派があって、習っている人が多い流派では表千家と裏千家があります。
そのお稽古場は表千家でした。
違いはいろいろあるようなのですが、私は恥ずかしながら、あまり流派まで詳しく知らなかったですし、どちらでもよかったというのが正直なところです。

話を聞きながらも、私にできるのかな〜と考えていたところ、一度見学に来てはいかがですか?とお誘いしてくれました。
せっかくの機会なので、後日見学に行くことにしました。

そして見学日、初めての茶道のお稽古を体験しました。
お稽古はかなり本格的で真剣そのもの。
ただ、その時間がとても心が落ち着いたのです。
その頃、不妊治療を始めていて病院に通い始めていて心が疲れたり、荒んでいた頃で、、
そういうことを忘れて没頭する何かを必要としていたのかもしれません。

その日のうちに入門することを決めました。


お稽古に通い始めて

それから月2回お稽古に通いました。
時間は9時半〜だいたい14時くらいまでで
割と長めのお稽古でした。
茶道は濃茶と薄茶の席があるのですが、
私のお稽古場は二つともお稽古します。

普段、正座をしないので正座がとにかく辛かったです。 同じ曜日の生徒の方は私の他に3人いらっしゃって皆さん私より年上でした。
皆さん優しくて、初心者すぎる私にもいろいろと教えてくれました。
毎回先生が用意してくれるお菓子は本当に美味しくて、子供の頃はあんこが苦手で、和菓子に親しみのなかった私も和菓子っていいな〜と思うようになりました。

問題は私の不器用さ、、、
まずは客のお作法をしっかり習うのですが、
席入りといって、お茶室に入る練習から。

畳を移動する歩数や足の動きが決まっています。なかなか覚えられなくて大変でした。
茶道の本やYouTubeなどで予習復習もしたりしました。
それからもお客としてお抹茶をいただくお稽古に続きますが、とても苦労しました。

間違ったことを覚えてしまうと
あとから直すのが大変だから最初が肝心。
と先生は時に厳しく、申し訳なくなるくらい根気強く教えてくださりました。
ただ何回もやっていくと自然に身についてくることもあり、少しばかり自分の成長を感じる場面もあり嬉しくなりました。

大人になって新しいことを始める機会はそんなに多くありません。
仕事も慣れてしまって、できるのが普通。
あとはミスしないで早くやれるか。ということになります。新しく習ったことができるというのが嬉しい!という子供の頃に感じた感覚が蘇ってきたような感じでした。

あとは先生のお人柄や考えが勉強になることが多かったです。


私はわりと周りの目やいろいろと気にしすぎてしまう性格で、人に合わせてしまうのですが、先生は自分の意見をしっかり持っていて、人に流されない、そういう人でした。

他の生徒さんはみなさん優しく、自分より年上だったこともあり、人生経験も豊富で会話していても言葉に重みがありました。


そんな感じでお稽古を1年半ほど続けていましたが、夫の仕事の都合で引っ越すことになりました。
今まで教室まで歩いて20分ほどでしたが、引っ越し先は電車で1時間半ほど、、ちょっと大変かなぁと思いつつせっかく始めたお稽古だし、やめるのはいつでもできるということで続けることにしました。

往復約3時間かけて、通うのはなかなか大変でしたが、引っ越ししてからも月2回はお稽古に通いました。

不妊治療は続けていたので、仕事、お稽古、治療はちょっとしんどな…と思っていました。
休むときも、皆さん理由をわりとしっかりと言って休むので、不妊治療のことは言いづらかったです。
それでも、やっぱりお茶の時間は落ち着くこともありましたし、やめることはいつでもできると思い通っていました。

妊娠と出産後

しばらくして体外受精で妊娠に至り、先生にも早めに伝えました。
茶道は立ったり座ったり、思った以上足腰を使うので何かあったとき迷惑をかけないよう、無理ない範囲で妊娠7ヶ月まで続けました。

その後はしばらく通えないとお話しして、特にお休みする期間は決めず通えるようになったら連絡する。ということになりました。
出産後、無事に出産したことを報告したり、その後も手紙と娘の写真を添えて送ったりしました。

お休み前は育児に慣れてきたら、また通えるかな〜と思ったのですが甘かったです。

特にうちの娘はあんまり寝ない子で、ずっと寝不足。お稽古に通うならば寝ていたいというのが正直な気持ちでした。
それがいつまで続くのかわからないけれど、ずっと休んでいる状態も私はものすごく気掛かりでだんだん悩んでしまうようになりました。
近況報告で、先生に電話した際にその気持ちを話したのですが先生は子育て落ち着くまで気にせず休んでいいのよ。という感じで、私もはっきりやめます。と言えずに終えてしまいました。
しかしなんとなく、どこかで引っ掛かるものがありなが時が経ち、保育園にも無事に内定、あっという間に育休が終わる頃になってしまいました。

考えた結果仕事に育児、そして習い事、ぜったい無理だと思い辞めると決めて、先生に連絡をしました。
電話で辞めたいと伝えるのは大変失礼なので(特に茶道の世界は)子供連れてご挨拶に行きたいと伝えてお約束をしました。

しかし茶道の辞め方というものがわからず、ネットで調べました。
お菓子を持って、ご挨拶に直接行くというのがスタンダードなようで先生と他の生徒さんに向けたお菓子を用意しました。

そして当日、先生はあたたかく迎えてくれました。近況報告が一通り終わり、本題を切り出しました。

出産して1年経つが、まだまだお稽古を再開する余裕がないこと。
通えるようになるのは、いつになるかわからず
ずっとお休みの状態は自分としても気がかりであるのでお稽古を辞めたい。

上記のようなことを話しました。

先生は気にせず、休んだら良いよ。と言ってくれましたがここではい、そうします。と言ったら決意してここまで準備して来た意味がなくなってしまう!!!と思い、ありがたいのですが休んでいる状態がとても気がかりです。ともう一度伝えました。
そう伝えると先生も、
寂しいけれど、子育てで今は精一杯よね。
また始めたくなったら、連絡くださいね。
と優しく言ってくださいました。

せっかくいただいたご縁、さみしさも感じました。
でも気持ちはスッキリして、先生の家をあとにしました。

ちなみに辞めるときのお作法は先生によって考え方違うのですが、私の先生の場合はお金をお包みするそうです。(お茶菓子ではなかった!!
でも辞める前に確認もできないし、今回他の生徒さんにも聞けなかったし、難しいですね。

辞めることになって

自分の中で気がかりだった、茶道のお稽古のことがなくなり気がかりなことがなくなり、辞めてよかったと思います。

茶道は特に時間をかけて学び、奥が深い習い事だと思いました。
短期間で辞めてしまったのですが、全く知らない世界に少しでも身を置くことができて良い経験になりました。

何より日本人として日本文化に触れて、学ぶことも多かったです。
ただイメージ通り、お金はかかる習い事でした。毎月のお月謝以外にもお中元やお歳暮など、年間を通して出費はけっこうありました。

またいつか始めるときがあるかもしれませんが、子育てが少し落ち着いて、子供にお金がかからなくなってきたときなのかなと思います。

その時はまた違った気持ちで向き合えるかなと思います。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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