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【2022年12月】雑誌とかを読んだよ!な話

 明けましたが2022年のお話。長かったこのシリーズもラストでございます。


BOMB【1月号】

【概要】
P.3-20 ②筒井あやめ
(写真:佐藤裕之 文:miyata yo-hey!)
  ⊿ 殻を破った2022年
  ⊿ 乃木坂46の曲
 
P.21-32 ②林瑠奈
(写真:LUCKMAN 文:matsui toshio)
  ⊿ 変わるポジション、変わらない熱
  ⊿ 20歳の課題、今後の目標、将来の野望
 
P.33-44 ②五百城茉央×冨里奈央
(写真:藤本和典 文:matsui toshio)
  ⊿ なおまお紹介
  ⊿ 今後の展望

【雑感】
 2022年は先輩になったり、ドラマの出演もあったり、経験・メンタルともに成長できた1年だと語る筒井あやめさん。加入当初の落ち着いた考えや選抜デビューなど、スタート地点が高かった彼女ですが、こうして環境の変化と経験を積むことで5年目でも成長に自覚的になれるのはよいですね。

 林の瑠奈さんは10代最後の年であることについて「その場その場で自分の役回りにのっとって動けるようになりたいです」とコメント。個人的にライブシーンにおいても、バラエティにおいても、その他個人の仕事やファンに向けたメッセージにおいても、彼女は十分すぎるほどシチュエーションに沿った顔を見せてくれていると思っていますが、まだまだ五角形を大きくしてくれそうなこの発言には期待がかかります。

 また、選抜とアンダーのポジションについての思いも。

今回の選抜で精一杯頑張りたいなっていうのはあるんですけど、アンダーにもどっちにも必要だよって思ってもらえるぐらいライブのパフォーマンス面での向上は止めたくないなっていうのと、あとは歌とかダンス以外でも魅せられる部分を見つけていきたいなと思います
BOMB 2023年1月号

選抜発表時ブログでも似た思いを零していましたが、実際に選抜としての期間を過ごしたうえで改めて発することで、より光るコメントだと思います。

:やっぱり歌とダンスという本当に基本的な部分が重要じゃないですか。そういう、初心に戻って頑張りたいと思わせてくれたのがアンダーライブでした。アンダーに参加するようになってからは先輩方をより研究して、いろんなことを貪欲に吸収したいなと意識が変わっていきました。
Real Sound「柴田柚菜&林瑠奈、初心を大切に形作っていく“新しい乃木坂46” 齋藤飛鳥の卒業に寄せる想いも 」

 ここでも語られているように、アンダーライブを経験したことで実際のパフォーマンス力が上がったことはもちろん、こうして意識的な部分で得た価値観は、今後の活動でも枯れることはないでしょうし、それは百戦錬磨の先輩たちが去りつつある今だからこそ貴重なものだと感じます。

 「携帯のアプリでペンギンを描くこと」を趣味に挙げている冨里奈央さんは、休みの日にAIにハムスターの絵を描いてもらう矢久保美緒さんとお友達になれそう。「なおまお」2人で表紙を飾りたいという目標はUTBあたりが叶えてくれることでしょう。


FLASHスペシャル グラビアBEST

【概要】
P.4-18, 83-86 ④与田祐希
(写真:藤城貴則 文:犬飼華)
  ⊿ 飛鳥さんとの距離
  ⊿ リコからもらった変化
  ⊿ 与田祐希のこれからとグループのこれから
 
P.19-26 ①一ノ瀬美空
(写真:田川雄一)
  ⊿ 5期生の中でのみ~キュンキュン
  ⊿ ファンに向けてみ~キュンキュン

【雑感】
 一ノ瀬み~キュンキュンさんはグラビアがよいです。インタビューページと頭にクッションを乗せているカットの笑顔に素直にキュンキュンです。

 インタビューでは自他ともに認めるムードメーカータイプだという話題に。今では同期にスルーされるまでになってしまったということですが、こういう存在ってコミュニティに1人は必要な存在だと思うので、ブレずにいてほしいです。

 ミーグリで意識していることに「ファンの名前を覚えること」と答えているのはアイドルの鑑ですね。こればかりは得意不得意あるものだと思うのですが、そのためのノートを作ったり、ブログのコメントをメモしたり、努力をしたうえで「得意だと思います」に繋げてるのは「あざとい」で済ますにはもったいないプロ意識だと感じました。

 与田祐希さんは飛鳥ちゃんを招くためにイチから部屋を作り上げているそうなのですが、この胸にこみ上げて来る不安はなんなんでしょうか。

 はじめの頃と比べ2人の関係性が変わったことについて、「私も変わったと思いますけど、飛鳥さんも変わりました」と聞けたのは嬉しいです。傍から見ていてもその変化は明らかでしたが、後輩から言及されることは珍しい印象です。

 5月に開催されたバースデーライブは、ひとつグループにとっても節目となるライブでしたが、そこは「ゴールじゃない」と意識している与田ちゃんに、2017年の東京ドームライブを終えた先輩メンバーたちの面影を見ました。

 後半では22歳を迎えたことや、先輩たちが旅立つことから、ちょろっと卒業の話題になりました。3期生でいうと大園社長が一足先に新しい世界に飛び込みましたが、長くグループを追っていると、こうして3期生にも卒業の話題が出ることに一瞬戸惑ってしまいます。アイドルの活動期間と年齢の結びつきは未だ切っては切り離せないテーマではありますが、それを型にはめた質問であえて外から意識させることにはちょっぴり違和感を覚えてしまいました。


東京カレンダー【2月号】

【概要】
P.82-89 ②秋元真夏
(写真:黒沼諭 文:Yoshie chokki) 
  ⊿ キャプテンとして思うこと
  ⊿ 新しい景色

【雑感】
 乃木坂46のことが好きだから活動するうえでのトッププライオリティはグループである、という秋元真夏さん。それはアップトゥボーイ2022年5月号でも語られていましたが、キャプテンという肩書きがあるとはいえ、改めてアイドルという職業の特性を考え時、だいぶ異質に見えます。

 乃木坂46は、これまで多くの功績を残してきたが故に、グループとして目に見えた目標を立てることは難しくなる一方だと思うのですが、ここで「レコード大賞の舞台に後輩を連れていきたい」「まだ行ったことのない会場で輝く乃木坂46を見てみたい」と、キャプテンから2つの目標を提示してくれたのは、グループを応援するファンにとっても道標になるはずです。

 あとパラパラめくっていて偶然見つけた106ページから始まるダイアンの特集、写真だけでおもろいので元気になりたい人にオススメです。


EX大衆【1・2月号】

P.12-14 ②柴田柚菜×林瑠奈
(写真:武田敏将 文:大貫真之介) 
  ⊿ 互いの歌声と5期生からの刺激
  ⊿ 環境の変化と2023年の目標
 
P.15-17 ②一ノ瀬美空×小川彩
(写真:武田敏将 文:大貫真之介)
  ⊿ 狂気的な愛情
  ⊿ アイドルとしての2人
  ⊿ 2023年の目標
 
P.18-25 ①冨里奈央
(写真:持田薫 文:大貫真之介)
  ⊿ オーディションのきっかけと裏話
  ⊿ イケメンな優しさと貰った優しさ
  ⊿ 2023年の目標

P.72-73 ②佐藤璃果×矢久保美緒(連載)

【雑感】
 柴田×林の対談では2人の歌声について。2月のnoteでも書いたのですが、2022年の春から秋頃にかけて、柚菜ちゃんの歌への思いは決してポジティブなものだけではなかったようです。それは直近のモデルプレスのインタビューでも触れられており、こちらではその深刻さがより伝わってきました。

 この悩みを解決するアプローチが、自分の中での考えの切り替えや、ユニット参加などの機会を得たことだけでなく、林瑠奈さんの存在があったというのがいいですね。

 お互いが相手の歌声を褒めながらも、いい意味で意識的(過去に柚菜ちゃんは同期のライバルを林と回答していたり)であり、高め合ったり支え合ったりできる存在なのだという印象を受けました。 また、それぞれ「歌声に感情を乗せたい」「もうちょっと(歌声に)クセがあったほうがいいんじゃないか」など、弛みなくスキルを磨くことに考えを巡らせていることには素直にリスペクトです。

 小川彩さんを溺愛する一ノ瀬み~キュンキュンさん、重いとかそういう次元じゃないくて笑いました。

 「あーやのことを産んでくれてありがとうございます。あーやのことは任せてください」という発言者によっては手錠がかけられてしまいそうな台詞を“独り言”のように言っているというのが下手なホラー映画よりホラーしています。その他にも、奇々怪々な言動がノンストップ。いつか一ノ瀬美空さん主演の映画をスティーブン・キングに手がけてほしいですね。

 小川彩を(狂気的なまでに)かわいがる一ノ瀬美空、という図式はたしかにインパクトがありますが、同期として見てきた小川彩ちゃんを、具体的なエピソード付きで努力家だとおふざけ無しで真摯に紹介してくれるところに、一ノ瀬美空さんのスマートな一面を見れた気がします。

 冨里なおなおは妹にお小遣いをあげてオリジナルの雑誌を作っているというほのぼのエピソードから、神宮不参加時の心境まで、感情の振れ幅が大きいインタビューでした。

 2023年の目標は「他の人のことを考えて行動するだけでなく自分のことにも注力する」といったもの。加入後すぐのメンバーから逆の考えを聞くことはありますが、はじめに利他的な考えが先行しているのは、冨里奈央さんの人柄を表しているようだと思いました。

 「乃木坂の星」第一章の最終回。そうなの!?互いに2022年印象的だった出来事を振り返っています。矢久保のみっちゃんが挙げたトピックで気になるのは「矢久保の部屋」「矢久保チャンネル」など、レギュラーのコンテンツが生まれたこと。矢久保美緒さんは、その他にも「生のアイドルが好き」や「タイムちゃん」など多くの番組のMCやアシスタントを務めていますが、アイドル矢久保美緒という軸がありながらも、各コンテンツでゲストや視聴者の求める姿を見せているようで、彼女自身チャンネルを切り替えるのがうまいな、と感じた1年でもありました。

 佐藤璃果さんの個人的ニュースでは、声の仕事が増えたということに言及されていました。なかでもらじらー!リスナーとしては、同番組のMCに就任してくれたことが嬉しかったですね。番組の性質上、彼女がMCに向いているかどうかの判断は(聴いている間は脳がまともな状態ではないため)できないのですが、毎回楽しませてもらっていることは確かです。個人的に彼女のテキトーさやチョロさが好きですし、期を越えた交流の場になっていくだろうという楽しみもあります。


BRODY【2月号】

【概要】
P.3-32 ⑥梅澤美波
(写真:オノツトム 文:大貫真之介)
  ⊿ 2022年の乃木坂46まとめ
  ⊿ 梅澤美波が進む未来

【雑感】
 梅澤美波さんのロングインタビューは2022年の総括とこれからについて。はじめに直接的な言及は避けられていますが、3月頃の一連の騒動について切り込んでいました。どこか不文律になっているような気もしていたので、こうして当時のリアルな心境を聞けるのは貴重だと感じます。5期生たちから第2回お見立て会が思い出深いと聞くことはありますが、秋元真夏さんや梅澤美波さんにとっても、ひとつ肩の荷がおりる出来事だったのだと想像がつきました。

 初めて『シンクロニシティ』を披露した時は、寺田蘭世さんに激励の声をかけてもらい、遠藤さくらさんに寄り添ってもらっていたとのエピソードを明かしていましたが、先輩のプレッシャーを感じ取り、先輩後輩のフィルターを取っぱらってくっつきに行けるさくちゃんすごい。

 夏の神宮ではファン(とは呼べない人たち)の声が上がり、曲間に梅澤美波さんが注意喚起を促す場面がありました。そのことについては「『流れを止めたくなかった』と悔しさを露わにするメンバーもいたけど、私は切り替えることができたし、あのタイミングで話してよかったと思っています。」と振り返っています。

 個人的にはどんなにポジティブな理由を並べても、あの注意喚起のことを肯定的に捉えることは難しいと思っていて。5月のバースデーライブの『I see...』でコールが発生したことを踏まえてか、神宮では同曲が披露される時、賀喜遥香さんが煽り文句に気を使っていたことが伝わってきました。それにも関わらず同様の出来事が起こり、なんの非もないメンバーたちが頭を下げることに発展したのは、今でも納得しかねるものがあります。ただ、こうしてメンバーたちがどのような思いだったのかを知れたことで、自分の中でひとつ区切りをつけられたような気がします。

 今号のインタビューでも随所に感じられたことですが、梅澤美波さんは自分と近い場所にある同期や選抜だけでなく、キャプテンである秋元真夏さんや後輩、アンダーメンバーまで包括的に、俯瞰的に考えを巡らせることができる人なのだと改めて実感しました。だからこそ副キャプテンを任されているのだとも思いますが、今年はその守備範囲との広さと確度の高い視点に驚かされることも少なくなかったです。実際に後輩メンバーからいい意味合いで度々名前が挙がったり、彼女自信アンダーライブに赴いたりと、その言動をもってメンバーからの信頼を得て、立場と言葉に説得力を持たせているのだろうな、と感じました。

 そんな梅澤美波さんが最後には自身の未来を見据えた言葉を残しているのがとても印象的で、嬉しかったです。その他にも読み応えのある話がたくさんありましたし、これらの総括は梅澤美波さんだから成立したものだったと言えるでしょう。良いインタビューでした。


アップトゥボーイ【2月号】

【概要】
P.2-21 ②金川紗耶
(撮影:西田幸樹)
  ⊿ 躍進の2022年
  ⊿ 尊敬する先輩

P.22-31 ②中村麗乃
(写真:Takeo Dec.)
  ⊿ アンダーセンターになって
  ⊿ アップトゥボーイでの言霊
 
P.32-41 ②中西アルノ
(写真:熊谷貫)
  ⊿ 響く久保史緒里の歌声
  ⊿ 2023年の目標
 
P.76-77 ②田村真佑(連載)
(写真:下田直樹)

【雑感】
 今年はきつねダンスを筆頭にグループ内外問わず大車輪の活躍を見せた金川紗耶さん。まさか趣味のテトリスまでフィーチャーされるとは思いませんでしたね。いつか久保史緒里さんも参加したラヴィット!テトリス最強王座決定戦を開催してほしいです。

 そして選抜で活動する中で、山下美月さんへの尊敬の念が高まったとのこと。先月のあやめちゃんや五百城の茉央さんに続いてこちらでも話題に挙がった山下先生ですが、特に4期生からは久保史緒里さんと梅澤美波さんと合わせてこの3人の名前が挙がることが多い印象。『僕は僕を好きになる』期間から約2年が経ちますが、当時はポジション的にフロントに立っていた3人ですが、今現在、ファンの目には映らない部分でもトップランナーとしてメンバーたちに背中を見せているんだと実感します。

 麗乃ちゃんパートのインタビュー、読み辛ぇ!なアップトゥボーイあるあるは、2023年には改善されるのでしょうか。それとインタビューを読みたいのに、隣のページの馬鹿デカ激かわ麗乃ちゃんが視線を向けてきて、集中力を削いでくるズル技を使ってくるので読むのに苦労しました。

 アンダーセンターに選ばれたことについて、卒業生であり憧れの川後の陽菜さんや、北野日奈子さんから連絡があったとのこと。

 個人的に北野日奈子さんの卒コンで、麗乃ちゃんが「頑張ることが分からなくなった時に、日奈子さんの全力を見て頑張り方を思い出すことができた(ニュアンス)」と涙混じりに言っていたことが印象的だったので、今回、アンダーライブのMCで「頑張り続けることはやめませんでした」と語っている姿に、当時の言葉を重ねて胸が熱くなりました。そんな先輩と今でも交流があると知れたことが嬉しかったです。

 アンダーライブ座長を務めることについては、モチベータータイプではないため、ライブに向けた姿勢を見せることを軸にしたうえで、メンバーの相談なども汲み取りながら作り上げていきたいと語っていました。

 迎えたアンダーライブ初日のMCで、吉田綾乃クリスティーさんは、矢久保美緒さんについて「リハ中、みんなの前で振り確認をしたり、意見を出してくれた」と明かしていました。特定のモチベーターがいなくても、各々のライブにかける思いであったり、立場関係なくライブを高次のものにしようと意見交換ができる環境が備わっている今のアンダーライブにおいて、パフォーマンスで引っ張るような麗乃ちゃんのスタンスはマッチしていたのかもしれません。

 中西アルノさんは夏のツアーを通して久保史緒里さんと仲を深めたそう。また、久保てゃんの歌い方についての分析もしていました。「これからは言葉を大切にして歌いたいと思います」という思いの根本に久保てゃんの存在があるのがいい。

 池田瑛紗さんとのほのぼのエピソードも紹介されているのですが、5期生の中においても、年少組よりもお姉さん組の方がわちゃわちゃしているという伝統が既に受け継がれているのか気になるところ。

 チャレンジまゆたんはラテアートをマスターしよう!編。今まで紙面上の田村真佑さんでも十分かわいいを摂取できていたのですが……

 なぜ隠していたッッッ!こんなことが許されるのでしょうか。2023年は悔い改めてオフショットムービーを毎月公開してくれることを期待しています。


B.L.T.【2月号】

【概要】
P.56-64 ②小川彩
(写真:HIROKAZU 文:大久保和則)
  ⊿ 撮影の裏話と夢
  ⊿ 46問46答

【雑感】
 小川彩ちゃんのグラビアは、地図を指差しながら見つめるカットとインタビューページの無邪気に落ち葉を蹴っ飛ばす姿がシンプルかわいい。いつか写真集を出すのが夢とのことですが、7、8年かけて成長記録と写真集を兼ねたビッグプロジェクトを立ち上げてみるのはいかがでしょうか。

 飛鳥ちゃんと2ショットを撮る→「ブログに載せてもいいですか?」→「嫌だー」→「嘘だよ!」→「(心の中で)飛鳥さんだー!」は、ツンデレがもはやパッケージ化されていておもしろいです。

 46問46答で、横断歩道を渡る時に手を上げる癖があるらしいのですが、それは大人になっても絶対やめないで!無人島に連れて行くなら?という質問に、一ノ瀬美空と答えていたのも良かったです。その理由が「あの笑顔を見ていたら前向きになれるし、弱音を吐かないから」と、2人の愛がパフォーマンスなどではなく、双方向であることを感じられたのもよかったです。


月刊エンタメ【2月号】

【概要】
P.50-52 ②賀喜遥香×田村真佑
(写真:田中健児 文:大貫真之介)
  ⊿ 飛鳥ちゃんで涙、かっきーで涙
  ⊿ 4期生ライブや2023年に向けて
 
P.53-55 ②五百城茉央×奥田いろは
(写真:田中健児 文:大貫真之介)
  ⊿ スター誕生ライブ横浜公演振り返り
  ⊿ 5期生ライブに向けて

【雑感】
 飛鳥さんは卒業しても踊っていてほしいというMayushiroさん。その気持ちはよく分かります。2人の飛鳥ちゃんへの思いを聞いていると、改めて彼女は必要なタイミングで必要な言葉を届けられる人なんだな、と感じました。

 『猫舌カモミールティー』のMVを作りたいとのことですが、4期生には新進気鋭の映像クリエイターがいるので、いつかその人にお願いするのもいいかもしれませんね。

 4期生ライブに向けて、選抜とアンダーがそれぞれの現場で戦っていたと語る真佑ちゃん。2022年を通して4期生のアンダーメンバーたちはライブシーンで一皮も二皮も剥けた印象があるので、全体が集まった時にどういった反応が起こるかは気になるところ。ことライブシーンにおいては彼女たちが旗振り役になってくれるのではないかと期待しています。

 緊張を抱えながらも客席を飲み込む歌声で『点描の唄』を歌い上げたことや、持ち前のギターで会場を温めたこと。そして冨里奈央さんを優しい気持ちで抱き寄せたことなど、奥田いろはさんはスター誕生ライブにおけるハイライトメイカーでしたね。

 小川彩さんは努力家で、一ノ瀬美空さんは本番までに仕上げてくる、とEX大衆で語られていた2人の魅力がここでも聞くことができました。加入から1年経ち、ある程度5期生のキャラクターが見えてきた気がします。

 『まだ若い君へ』は、詞の妙味とカフェオーレの歌声で最高の調和が取れた曲になっている思うのですが、いつか彼女たちがお姉さんになったとき、後輩たちに歌いあげてほしい一曲だなとふと思いました。


日経エンタテインメント 乃木坂46 Special 2023

【概要】
全メンバー
写真:高橋定敬・中川容邦・佐賀章広・中村嘉昭
文 :大貫真之介・カネコシュウヘイ・西廣智一
   左藤豊・蒔田陽平

【雑感】
 全メンバーをさらうのは難しいので、特に気になったところだけピックアップ。

 齋藤飛鳥さんのパートでは星野みなみちゃんの名前がガッツリ出てきていますが、まさかこのタイミングで改めて聞けるとは思っていなかったので、嬉しい不意打ちでした。いつかいつかとは頭の片隅で考えていても、この1年の間に2人ともがグループを離れるとは思っていなかったので、最後に思いを聞けてよかったです。

 今は後輩を見守ることが楽しいと語る飛鳥ちゃんですが、そこでお馴染みの関係性だけでなく「よく話していた後輩が選抜に入ったり」とあったのが印象的でした。卒業が近づき、多くのメンバーから彼女を慕うエピソードが続々と寄せられますが、この言葉からも彼女が慕われる理由が垣間見えた気がします。

 ライブについて、パフォーマンスに未だに苦手意識があると語る山下美月先生ですが、それ故のリハでの姿勢であったり、アイドルに対しての直向きさだったりが、後輩たちの背筋を伸ばし、支持される一つの理由なんだろうな、と思ったり。

 3期生の今について、もどかしさのようなものを感じていることも知れました。客観的に見れば3期生個々の外仕事は目を見張るものがありますし、アンダーセンターを任されたり、選抜に返り咲くメンバーがいたり、他にも目に見えない場所でも彼女たちがグループを牽引するタームに入っていることは明白だと思います。そんななかで語られている「自分たちの世代の時代」「みんながもっと幸せになる」が具体的に何を示しているのかは言及されていませんが、一つのかたちとして3期生の表題センターは見たいところです。実際にセンターに立つことへの妥当性や責任感は持ち合わせている人たちだと感じますし、個人的には後輩に席を譲るにはまだ早いと思っていますから。

 秋元真夏さんは30枚目のアンダーライブを見て、3期生たちからグループの中心を担うことへの気概を感じたとのこと。2022年に開催された3つのアンダーライブは、アンダーメンバーにとっても、グループ単位でも意義深いものだったと改めて実感します。

 また、最後にはアイドル秋元真夏としての今後にも触れられていました。ぶりっ子をしても黒い面様で睨みつけてくるメンバーは少なってしまいましたが、時にはキャプテンという鎧を脱ぎ捨てて、最後まで純粋にアイドルを楽しんでほしいと心から思いました。

 鈴木絢音さんからは2022年、舞台は『六番目の小夜子』だけにしようと決めていたという初知りのエピソードが。後輩にバトンを渡すという理由もあるけれど、加入時の心境を引き合いに、アイドルでいる時間を楽しみたいという思いはとても素敵です。

 卒業した同期について「れなち(山崎怜奈)のことはテレビやラジオを通して見て『相変わらずだな』と安心しています(笑)」とコメントしているのは、2期生の関係を象徴しているかのようで和みました。後輩については、「(向き不向きを知るためにも)機会は多いほうがいい」という考えを持っているようで、それが上述の舞台の話にも繋がってくるのかな、と思いました。自身の置かれた環境を肯定的に振り返りつつも、後輩にとっての最善を考慮し、それに則った言動を見せることができる先輩はかっこいいです。

 阪口珠美さんはアンダーについての熱い思いを口にしていました。3月に卒業した北野日奈子さんからリハーサルに臨む姿勢を学んだとのことですが、それは日奈子ちゃん自身、意識的に取り組んでいたことだと聞いているので、そうした意志が後輩の中で生き続けているのは感慨深いです。

私はアンダーライブが大好き。でも、アンダーがいいわけではなくて、選抜がいいです。アンダーライブは楽しいけれど、自分の立場に悔しさを持ちながら毎公演ステージに立っていました。悔しさこそが、アンダーの強さだと思っています。
日経エンタテインメント 乃木坂46 Special 2023

 選抜で活動することがイコールで幸せかは判断しかねるところではありますが、自分がテレビで見てきた憧れの場所を目標に、ファンへの恩返しを胸に選抜に拘りを見せ、しっかりと言葉で発信してくれる姿には胸打たれます。最近はアンダーメンバーから、アンダーであることへの誇りを感じる言動を聞くことが多かった(それもめちゃくちゃ嬉しいしサイリウムを握る手に力が入る)けど、こうしたリバウンドメンタリティを抱えているという本音も聞けてよかったです。これを口にすることは勇気がいることだとも思うのでなおさら。

 歌への信念を語ったのは中村麗乃さん。アンダーライブからグループ全体、そしてアイドルにおいて「歌」がいかに大切かを説いていました。インタビューの時期的に話題にはあがりませんでしたが、彼女が座長を務めたアンダーライブでは、その歌が肝になっていたと感じます。麗乃ちゃんが座長を務めたからこそ、全体を通して歌唱部分に厚みが出ていたと実感しました。スター誕生という環境も合わせて、彼女が望むアイドルとしての一つの在り方は、これからも体現されていくのではないかと思いました。

 早川聖来さんからは「自分で自分を素敵だなと思える、そういう私でありたいと思います」と、心に沁みる言葉が聞けました。聖来ちゃんの自分を肯定できるようになりたい、という思いは前々から目にしてきましたが、今はそれが決してマイナスからくるものでなく、自分のことを理解して受け入れようと、優しい視線を向けているように感じられてとてもよいです。

 5期生ドキュメンタリーで一番興味を惹かれたメンバーは池田瑛紗さんだったのですが、のちにスタッフから「暗い部分は玄関を出たときに封印するように」とのお達しがあったとのこと。あそこにいた池田瑛紗を「暗い」で封じ込めてしまうのはもったいない気がしてしまいます(そもそも暗い部分を表に出すことを否定すべきなのかも疑問符がつきますしね)。ドキュメンタリーを振りに、メディアで見せているキャッチーな姿とのギャップを楽しむのもいいですが、その逆もまた見たいと思うのはファンのエゴなのでしょうか。

 とりあえずはここまで。個人の1年を振り返るとともに、アンダーライブの話題が多くの視点から語られていたことが印象的でした。それと、金川・北川・弓木といった4期生や、菅原咲月(敬称略)や中西アルノさんなどのインタビューで、秋元真夏さんの名前が聞けたのもよかったです。この1年は、より貫禄が増した振る舞いと、元来の人柄の良さをミックスしたような信頼を置けるキャプテンとしての姿を多くの場面で見れた気がします。これからもどうぞ末永く!


12月のいっちゃんいいやつ

 グラビアは「B.L.T.」の小川彩さんで、インタビューは「BRODY」の梅澤美波さん。日経エンタは一部しか書いてないけど、他のメンバー含めて読み応えバツグンなのでマストバイです。

 はじめましての方も、このシリーズを読んでくださった方もありがとうございました。せっかくなので2022年の個人的グランプリ的なやつもつらつら書こうと思うので、そちらもよろしければ覗いてってくださいな。おしまい!

2023年1月6日
エメリンゴ

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