航る

『航る』

もうすぐ夜が明ける


夢に別れを告げて

ひとりボートに乗って

朝へと漕ぎだす


夢に生きているのか

世に生きているのか


そんな葛藤に

苦しんだこともあるけれど

そんなのは

もうどうでも良くて


夢に生き

世に生きている

それは光には影があるように


夢が芽を生み

世が花を咲かせる


心もまた

夢に育まれ

世へ還されていく


そして

今夜もまた

ボートに乗り込む

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?