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クリティカルシンキング研修のポイント

現在、多くの日本企業でクリティカルシンキング研修が実施されています。
その一方で、クリティカルシンキング研修を学んだけど、あまり効果が出なかったという声もお聞きします。

そこで、本日は、クリティカルシンキング研修のポイントについてまとめたいと思います。

クリティカルシンキング研修の目的とは?

クリティカルシンキングという単語をそのまま直訳すると、批判的に考える力を鍛えることが研修目的になります。ここが、研修設定のポイントとして気をつけたいポイントです。

・本当に批判的に考える力を身につけたいのだろうか?
・もしそうだとしたら、批判的に考える力を身につけるのはなぜだろうか?

この2点をしっかりと定義した上で研修を実施しなければ、単に批判的に考えることが目的になってしまいます。「批判的に考える」ことだけ得意になって現場に戻ってくることを望んでいる上司はいないでしょう。

クリティカルシンキング研修の目的は「真実を追求する力」を鍛えること

クリティカルシンキングの基本は批判的に考えること、つまり疑うことです。なぜ、疑う必要があるかというと、それは目の前で起きている事実を正しく理解するためです。

つまり、真実を追求する力を鍛えるためです。

人間は誰しも、思い込みや勘違いがあります。だからこそ、「批判的に」「疑う」力を鍛える必要があるのです。

ただし、物事をいきなり疑うことはできません。
まずは、目の前にある対象物を理解します。そのうえで、それが本当なのか疑う姿勢およびスキルが必要になります。

つまり、クリティカルシンキング研修では、単に疑う姿勢を身につけるだけでなく、理解する力も同時に高めていく必要があるのです。

物事を理解する流れとは?

物事を理解する流れは大きく3つの流れで整理ができます。

①要素の抽出
目の前に存在する対象物を理解するために、重要となる要素を抽出します。要素の数が多すぎると、人間は物事を理解できません。まずは、要素を少なくする必要があります。

②関係性の把握
その要素間の関係を掴みます。因果関係や相関関係を捉えていきます。なぜ、その問題が起きたのかを徐々に把握します。ただし、この時点では完全にはわかっていません。

③全体像の理解
②の時点で、分からなかったことを追加で調べて、ようやく全体像を理解することができます。これで、分からないことが、分かる状態になったと言えます。

これが、理解する流れとなります。しかし、ここに思い込みや誤解がある可能性があるため、疑う必要があるのです。

クリティカルシンキングの活用タイミング

物事を理解する3つのプロセスのそれぞれで、クリティカルシンキングを活用することができます。


①要素の抽出タイミングで、データ自体の信ぴょう性を疑う
このデータは正しいのだろうか?データの定義は?など、データ自体の信ぴょう性を疑います。いまの時代、フェイクニュースという言葉が代表するように、偽物の情報も溢れています。

②関係性を把握するタイミングで、因果関係を疑う
当たり前と思っている因果関係は、本当に正しいのだろうか?例えば、訪問回数が減ったから、売上が下がったと思っているが、それは本当だろうか?これまでは正しいと思っていた因果関係の認識に誤りがあるかもしれません。

③全体像を理解をするタイミングで、固定概念を疑う
分かった状態になった後にも、自らの認識を疑ってみます。会社や業界の中で、常識と言われていること(「固定概念」)を疑います。みんなが同じようなことを言っていることの中にも、誤解があるかもしれません。誰かに忖度して本音を言えていないことがあるかもしれない。だからこそ疑うのです。

このように、クリティカルシンキング研修では、疑う力を鍛えることによって、真実を追求する力をみにつけていきます。

本日は、クリティカルシンキング研修のポイントについてご紹介しました。

スキルベースでは、現場で活用できるクリティカルシンキング研修を提供しております。


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