モニターレポートって意味あるの?
noteのような有料記事販売プラットフォームを利用する場合、フォロワー数、いいね数、そしてコメント数が多い方がひとけ感が出るので、有料記事がよく売れます。
ともあれ、アカウントを立ち上げて、いきなりそれらの数値を高くするのは難しいです。もっと言うと、フォローやいいねならまだしも、コメントをポジティブなものだけに保つのはなかなか難しいという問題があります。
そこで、多くの方が思いつくのがモニターレポートの依頼です。
モニターレポートは有効か?
結論から言うと、モニターレポートは非常に有効な手段です。
ただ、注意したいのは、こちらで内容に関する指定をすると、景品表示法違反…いわゆるステマ規制に抵触してしまう懸念があります。
したがって、モニターレポートをいただくために無料でコンテンツをプレゼントする場合であっても、原則として相手の自由気ままに、感じたことを書いていただく必要があります。
そして、実はここに落とし穴があるのです。
手放しで褒めてはいけないという誤解
ステマ規制に関する理解が正しく進んでいないせいでしょうか。特定の商品、サービスのモニターを頼まれた際に「手放しで褒めてはいけない」「手放しで絶賛するのは違法行為」と勘違いしている人もかなりの数存在します。
それこそ、さすがに完璧な商品・サービスなどはこの世に存在しないでしょうが、なかなか非の打ち所のないようなそれらであっても、重箱の隅をつついてでも、無理矢理ひねり出してでも、ケチを付けなければいけないと使命感に燃えている人もいます。
でもって、そのひねり出した欠点が、割れ窓効果的に機能して、商品やサービスの劣悪誤認や、思わぬ低評価に発展してしまう可能性もあるのです。完璧なビジネス書の帯に編集者が「ビジネス書にあるまじき乱暴な言葉遣い」と申し訳程度に添えたら、レビュー欄が「下手くそな文章」「見ていて不快になる言葉遣い」という言葉で埋め尽くされるような現象ですね(笑)
コンセンサスが取れない
そもそもの話をすると、モニターレポートを依頼する側の思惑としては
これが本音というか、思惑なわけです(笑)
しかし当然のことながら、これを明文化して依頼したら違法行為となります。それでもちゃんとそれを汲み取って、期待どおりの仕事をしてくれる方もいるわけですが…(そういう人が増えすぎたせいで、先のような規制が生まれたのかもしれませんが)
その一方で、良く言えば自分を持っている、悪く言えば察しの悪い人が、依頼主の思惑どおりの行動を取らない場合があるんですね。
そして、情報販売の界隈の場合、総じて逆張り気質の人が多い…すなわち、人と違ったことをしなければ、人と違った意見を発しなければ、という使命感を持っていて、評価されているものほど貶したがる、貶さなければ自身の存在意義がないと考える人が非常に多いのです。
情報販売、情報発信のビジネスは、誰もが気軽に参入できる業界です。それゆえに、生き残るために、存在感を示すために、ひねくれるのは、逆張りするのは、やむを得ないことなのかもしれませんけどね。
ともあれ、誰も彼もがそんな具合なので、察しが悪いどころか、はなから依頼主の思惑を汲み取ろうとしない、その発想すらない人がマジョリティなのです。いついかなる時も、自分の個性を、存在感をどのように示していくかと、ベクトルが自分向きになっているんです。
そうなってくると、モニターレポート依頼の思惑が外れることは想像に難くないですよね。
他人様の行動はコントロールできない
いずれにせよ、モニターレポートなどを利用してひとけ感を出そうと考えるならば、大前提としてこのことは覚えておく必要があります。
でもって、自分が想定しうる最悪の反応をされたとしても影響を軽微に抑えられる、とどめられる、そういう余裕がないならば、単なる博打にしかならないので手を出さない方がよいでしょう。
なぜなら、得てしてネガティブな予測というものは、想定を超えることが多く、思ったよりもはるかに大きな損害やダメージをもたらすことも少なくないからです。
悪事千里を走るという言葉がありますが、インターネットはまさにそれを具現化した空間であり、ひとたび悪評が出てしまうと、それが全くのデマであっても一部信じる人が発生し、拡散し続け、絶対にゼロにはならないからです。最終的には、まったく接点のない人間から、異様なまでもの中傷を浴び続けるという事態にまで発展しかねません。
ゆえに、手放しで褒めることは違法行為であると誤解して「何か悪いところを探さなければ」「欠点を見つけて指摘しなければ」という使命感を覚えて、それを無理矢理にでもひねり出すような人がいる状況下では、レビュー依頼は慎重に検討する必要があるのです。そうやってひねり出されたネガティブコメントが、あなたを際限なく中傷していい大義名分にされて、生涯にわたって影響し続ける可能性だってあるわけですからね。
結論としては有効だけど不要
というわけで、モニターレポートに関するまとめとしては、有効だけど不要ということです。
確かに販促効果は得られます。しかしそれは、あくまで我々の思惑どおりのそれが集められた場合に限られます。でもって、あいにく情報販売界隈においては、そうならない場合の方がはるかに多いわけで…。
となってくると、ビジネスに想定外のネガティブ要素を発生させうるわけですから、リスクヘッジの観点から、利用は避けた方が無難ということになります。
ともあれ、情報販売界隈は今だ活況ですし、モニターレポートなどの販促を使わずとも、いくらでも売上を伸ばすことは可能です。したがって、その手段にこだわりすぎるのではなく、執着するのではなく、視野を広げ、他の有効な手段に注力していくことを推奨します。