宇宙の怖さがしっとりと襲ってくる映画
「密航者」
火星に行くために目的を持った三人の宇宙飛行士たち、しかしその中にはいるはずのない人物が紛れ込んでいた。密航者(整備士)が現れたことで、酸素が減っていき命が脅かされることに。
キャラクター
バーネット(船長)・ゾーイ(医者)デイビット(植物研究者)
マイケル(密航者)
ざっくりとしたあらすじでしたが、面白そうと思いませんか?
確かにガバガバな設定でもあります。
ですが、そこは許容して観てもらえると助かります。
この作品の注目ポイントは、宇宙の怖さを改めて知ることが出来ることではないかと僕は思います。
もちろん、他の映画も宇宙の怖さ表現しているものは多くあります。しかし、この映画のすごいところは、他の映画よりもゆっくりと死が迫ってくるというもの。
アクション、実はマイケルが…とミステリーの部分などは一切なく、淡々と危機が迫っていく物語なので、派手な演出が観たい!と言う方は期待外れに思うかもしれまん。ですが、この物語の肝はなんと言っても
究極の閉鎖空間というところにあります。
これこそが、宇宙映画にとって最大の長所だと思いませんか?
次に僕がすごいと思ったシーンや好きなところを書いていこうと思います。
一つ目「キャスト以外の声がない」
これはすごいなと思いますした。途中無線でたびたび連絡するのですが、
向こうの声が聞こえなくなっており、余計閉じ込められていると感じさせられるようでした。もしかしたら僕が勘違いしているだけかもしれません。
二つ目「煽るようなBGMがない」
危機的状況になると視聴者を焦るようなBGMが流れますが、この映画はあまりそんなことがありません。一回か二回同じ場面で流れるぐらいです。
三つ目「絶対に誰かが犠牲になるしかない」
設定にも書いたとおり一人増え、安全装置も壊れてしまったことで酸素が減っていき、誰か一人が犠牲にならないといけない状況がとても良かったです。どうすることも出来ず、誰を選ぶかなど。
四つ目「悪い人がいない」
これがまた辛い。もちろん事件を引き起こしたマイケルが悪いかもしれませんが、マイケル自身も事件に巻き込まれた被害者でもあります。
もちろん、悪い人がいないからと言って危機的状況に変わりはなく、
必要ではないマイケルが自然と死なないといけないのが、じわじわとマイケル自身が分かっていくのが辛かったです。
残念だったポイントを2つほど書きたいと思います。
1初めにも書いた通り、事件が進むんで行くのが遅いので初めは暇に感じる
2船長の出番が少ないように感じた。もう少し出番があれぼ良かった
最後に全体を通しての感想
僕はこの映画が宇宙もので一番好きです。派手ではない演出、じわじわと迫る死、キャラクターたちの想い。全体を通して僕に刺さるものが多かったです。やはり、前にも書いた究極の閉鎖空間。これを最大まで活かした映画だと、僕は思います。