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最後は臼が笑う
「最後は臼が笑う」森絵都さんの本、初めて読みました。
まず一言、めちゃくちゃ面白い。
amazon prime readingで無料で読めます。
たったの20-30ページくらいの短編。
物語のテンポがとても良い。
とてもひねりの効いた、一筋縄ではいかない大人のための恋愛短編。確かに女と男は〝出会う〟のだが、そこから先が尋常ではない。幸せの形は人それぞれとは言うものの……。
ヒロインは公務員の桜子、39歳。人生このかた、ろくでなしの悪い男にひっかかり続けてきた関西人。妻子持ちに騙され、借金持ちには貢がされ、アブノーマルな性癖持ちにいたぶられる。ところが、桜子は「ろくでなしや、あかん奴や言われとる男に限ってな、どっかしら可愛いとこを持っとるもんなんや」と公言し、好んで吸い寄せられていく。高校時代からの友人の「私」は、悪弊の連鎖を断つべく有志を募り、「桜子の男運を変える会」まで結成したが、当人は我関せずだから、どうしようもない。
ところがある日、解散して早十年を数える会に、桜子から緊急招集がかかる。「一分の隙もない完全な悪」にとうとう出会ってしまったのだという。〝完全な悪〟とはいったい何者か?
短いので、あまり書くとネタバレしてしまうのですが、
桜子が出会った悪い男が、本当にタチが悪い…。
その男に仕返しをする話です。
笑えて、最後はスカッとします。
タイトルの意味もわかってスッキリ。
森さんの他の作品も読んでみたくなりました。