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文章を書きたい
原稿用紙を買ってきた。夏休みの宿題で一番嫌だった読書感想文を書く紙。学校でしか配られた事のないその紙を40歳を過ぎた私が買う事になるとは思わなかった。
今年、父が他界した。25年前の阪神大震災の時、学生だった私に『なんでボランティアに行かないんだ』と寡黙な父の放った一言が、未だに心の中に突き刺さっている。学費を出してもらい、就職し、結婚し、何も苦労する事なく育ててもらった私。
数年前からはじめた仕事も何とか順調。小さな会社ではあるが、スタッフにも恵まれチームワークも良くなってきた。お客様にも喜んでいただけているし、このまま続けられると良いなあと願う私。
とうとう長男の受験がはじまった。先行きの見えない何とも言えない緊張感は疲れるが、家族はみんな楽しそう。日々幸せを感じながら生活している一見なんの不満もない私。
ある好きな建築家がいる。その方の書く本は自然と心の中に浸透してくるし、設計された建物は必ず見にいく。その活動のエネルギーたるや、知っている範囲だけでも凄まじい。そんな方が設計する建物が大好きな私。
どれも同じ私であるのに、何も不満もないのに、幸せなはずなのに、何か心の中がザワザワする。それが何なのか全く分からない。
そう言えば、父は読書が好きで文章も書いていたな。
あの建築家も本を書いているな。
とりあえず真似して文章書いてみるか、Apple Pencilでなく原稿用紙にインクで、きっとあの人もそうしているはず。
私が文章を書きたいと思うようになった経緯である。上手く書けるわけでもなく、ザワザワがどうなるかも分からないが、感じている事を今書いてみたい。
いつまで続くか分からないが、書く事が心の中を整理し、スッキリとさせてくれる感覚を感じはじめている。