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『日本に自信と勇気を!』 MAトラスト株式会社 社長 浅野 まこと さん

「自信と勇気を持ってもっと海外で戦える日本にしたい」そんな熱い想いを秘めながら話してくださった浅野まことさん。どのような視点でそのように考えられるようになったのか、その背景をお聞きしました。

プロフィール
出身:岐阜県
活動地域:東京都
経歴:岐阜県岐阜市出身。東京大学文学部卒。その後三井物産株式会社に10年間在籍。在籍中は海外の石油・ガスパイプライン事業などに携わる。2003年コンサルティングファーム浅野プロジェクト設立し、多くの企業コンサルを手がけ成功へ導く。2006年株式会社大腸ガン内視鏡研究所を設立、代表取締役に就任。2008年同研究所特別顧問に就任。病院、クリニックなどの医療機関のM&Aを中心としたコンサルティング会社のMAトラスト株式会社を設立し、現在に至る。
座右の銘:人間の尊厳のために

記者 本日はよろしくお願い致します。

浅野 真 さん(以下  浅野) よろしくお願い致します。

「日本人がもっと自信と勇気を持つ必要がある」

Q.    まず初めに浅野さんのビジョンをお聞きしてよろしいですか?

浅野 日本人がもっと自信と勇気を持つ必要があると思っています。日本って世界中を見渡しても1番いい国だと思うんですよ。だからこそ、社会のリーダーが自分の意見をしっかり持って発信していかないとダメだと思います。いろんな可能性やアイデアなど、既成概念にとられてはいけない。

でもそんな中でも、唯一日本に明るい兆しがある。それは若い人がものすごく頑張ってくれているスポーツです。卓球、アイススケートや体操、バドミントンはすごいですよね。水泳なんかは絶対に勝てないって言われてましたけど頑張ってる。陸上もそう。そういうのを見てると、日本人は科学的にどうしたら強くなれるかということを真剣に考えて努力したからこそ強くなれたんだと思います。サッカーだってW杯では勝てないって言われたんですけど実績を残しています。偉業を成し遂げてきているのは皆若い人たちです。若い人がバリアをぶち破ってくれてるんです。僕は今年49歳ですが、若い人が頑張っている姿をみて、我々は何をしているんだ、我々が日本を担っていかないといけないんだと思うんです。だけどちょっと自信がない。それはね、非常に勿体無いなって思うんです。

記者 どういうところで自信がないという事を感じられるんですか?

浅野 海外と勝負してないでしょ。世界も知らないし知ろうともしない。日本で戦うのにエネルギーを消耗してしまっているのも原因と思いますが、海外で戦ってるのは上場企業の一部くらいだと思います。でも日本企業は、現場に権限を与えていないから意思決定が遅く負けてしまってるのが実際です。日本企業で海外で本当に戦っているのはソフトバンクの孫さんくらいじゃないかなと思います。日本はやっぱりもう一度リーダーが立ち上がらないとダメだと思います。

記者 なるほど確かに日本は海外では大人しいイメージはありますね。戦うという感じではありません。

「自信と勇気を持つべきということ、時代を正しく読むということ」

Q .    そんな日本の現在地を理解して、課題を解決するために、浅野さんはどんなことをされてるんですか?

浅野 私は未来予測研究会という経営者向けのセミナー勉強会を主催しています。飛岡健先生が39年前に創建されたものを、当社が4年前に事業を引き継いでやってます。塾長として飛岡塾長と事務局長に僕がメインで喋っています。様々な時事問題を数字で示して「こうなっているから、今常識とされてることは実は違うんですよ」という話や、先程お話した日本は負けちゃダメだという話、時事問題などを取り上げています。時事的な事に関してはニュースの裏を読むことや、楽観論、中間論、悲観論のケースを提示して参加者がご自身で回答を探していくような勉強会です。株式会社は30年生き残ってる会社って数パーセントと言われますが、経営者は時代を正しく読む必要があります。そうでないと生き残っていけないんですよ。

今年、私は、西洋美術史の解説、消費税10%の是非論など力を入れて話しました。そして今年はマルクス生誕200年という事でマルクス主義について解説しました。意外にも中国や旧共産圏というのは経済的に元気なんですよ。一方、資本主義の権化と言われたアメリカ、イギリスなんかは曲がり角にきてて、経済成長が頭打ちになってきている。じゃあマルクス主義ってなんなんだ、実際どういう考え方からできたのかとか。

記者 高度ですね!これからの時代を担うには、そんな風に資本主義や共産主義が何なのかはわかっていることが経営者には求められますね。

「常にどうしたら勝てるかを徹底的に考えること、それが日本人には足りない」

Q .    日本人が自信や勇気を持ててないというのは日常のどんなところを見てそう思われたのか教えてください。

浅野 商社マンとして、海外でいろいろなビジネスに携わった経験が大きいですね。国内だけじゃなく海外の大きな競争、例えば東南アジアのガスパイプラインの開発があると世界中の競争相手が入札で勝負します。そういう時は各国色が出るんです。ドイツ企業は法律、技術、コマーシャルの専門家が交渉に出てきて、分野別にそれぞれ答えるんですが、日本企業の社員だった私は1人で答えました。それはなぜかというと日本人のたくましさというか、商社マンはそういう訓練を若いうちから積んできているからできるんです。当然商社とは常に連絡取り合いながらですが、任せられると力を発揮する。その時は30歳くらいでしたけど、150億の商談を受注しました。そういう意味で日本人はまだまだ頑張れるし、自分のやってきた経験からすると、今の若い人にチャンスを会社が与えてるのかは疑問に思う。戦う場面というのはいろんなところであるんですよ。

記者 なるほど、浅野さんがその場でやったように日本ももっと戦えるだろうということですね。

浅野 はい、やっぱり実践に出さないと強くならない。伸びてるスポーツを見たら大体わかるんですよ。例えば野球の世界でも一流といわれる人たちは自分で考えて自分で咀嚼して、挑戦して壁を乗り越えていった。サッカーもそうだと思うんですけど、どうしたら勝てるかというのを徹底的に考える。そういうのを常にやっていかないと。それがやっぱり今の日本人には足りないんじゃないかって思います。

記者 確かにその通りですね!自分で考えないと成長はないですね。

「ハングリー精神を養うということ」

Q .    なぜ戦いというところに着目されるようになったのか、そのキッカケを教えてください。

浅野 どの世界でも成功している人はハングリー精神のある人なんです。ハングリー精神はどうやって培うことができるかというと、あまり恵まれすぎててはいけない。若い時からなんでもいいよいいよと与えてしまうと、ハングリー精神なんか育つわけないと思うんです。ある程度、負けてたまるかっていう思いを持つような境遇であったり精神構造であったり、そういうものがないとなかなかそういう人は出てこないかなって思います。だから政府は教育が重要だっていってるんですけど、私はいっぱい教えるよりは、意欲のある人をどんどん海外に出したり、才能のある人を発掘することを徹底的にやるのがいいと思います。

記者 ハングリー精神というのは、みんながみんな持つことができればもっと戦える人材が増えていきますね。浅野さん自身がその心を持つようになった背景をお聞きしてもよろしいですか?

浅野 小学校で借りたりするファーブル昆虫記とかじゃないですけど、偉人の本とか読んでいた頃がありました。その時は日本の人ではなかったですけど、こういう人になりたいなとかという想いを抱いてました。だから最初のモチベーションは若い時に読んだり聞いたりするというところから始まっていると思います。だからこそ、そういう経験はみんなにとっても非常に重要だと思いますね。例えばNHKの大河ドラマで西郷隆盛の人生を描いた『西郷どん』が人気を博しましたが、西郷隆盛もいきなり『西郷どん』になったわけではないんです。先生から学んで志を立てる。吉田松陰も岐阜の佐藤一斎から学んでるんです。みんな師と仰ぐような先生がいたんです。いきなり天才や英雄は生まれない。そんな風に先生を持って絶対負けないんだっていう意思を立てる。それさえあれば日本は生き残っていけると思います。

記者 確かに優秀な先生からは優秀な人材が生まれますね。まさに師と志は大切だと思います。

本日はありがとうございました。

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浅野さんに関する情報はこちら
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●MAトラスト株式会社
http://ma-trust.jp/company/company.html
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●MAトラスト社長 浅野まことのここだけの話
https://blog.goo.ne.jp/ma-trust
●未来予測研究会
https://mirai-yosoku.jimdo.com/?mobile=1

■編集後記
インタビューをさせていただきました岸本 & 石田です。浅野さんとお話してみての印象は、日本に対する深い愛と悔しい想いを持たれた方だなということでした。こんなにいい国でポテンシャルがあるのに、世界で戦えていないその現状に対する熱い想いが伝わりました。だけども、その一方でお茶目なところも垣間見え、そのギャップがとても魅力的だと思いました。日本が元気になるように私たち若者も頑張りたいと思わせてもらえる有意義な時間でした。

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この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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