「どうすれば」が、人を幸せにする
好きなことをしていると、新たなアイデアが湧き上がってくるものだし、新たなアイデアが湧き上がってくることで、喜びのエネルギーを持続させることができる。
アメリカのメジャーリーグで活躍するダルビッシュ有投手は、20種類の球種があるともいわれている。
一般的な投手は3~4球種で、多くても5~6球種といわれている中、ダルビッシュさんは、その5倍近くとなる球種を持っているということになる。
ダルビッシュさんはおそらく投げるという行為が楽しくて仕方がなく、色々と試しているうちに新しいアイデアが浮かんでくるのだと思う。
ミュージシャンはリラックスしていると、歌詞やメロディーが浮かんだりするという話をよく耳にするけれど、やはり好きで何かをしていると、ふとした瞬間に思わぬアイデアが浮かんでくるものなのだと思う。
では、なぜそういったアイデアが浮かび上がってくるかというと、好きなことに対して常にアンテナを張っているからだろう。
ダルビッシュさんの記事に、次のように書かれている。
アンテナを張るということは、好きなことや興味のあることを常に意識に留めているということであり、そうやって意識的に焦点を定めていると、ふとした瞬間に新しいアイデアが浮かんでくるものである。
普段、興味関心のないことでも「面白いな」とか「なるほどな」と思えることは、それが新たなアイデアを生むきっかけになることも多い。
このため、多方面にアンテナを張っていると、そこで得た情報から新たなアイデアが浮かぶようになり、それを自分なりに応用していけば新しい発見に繋げていくことができ、その結果、自身の可能性を広げていけるようになる。
また、そいった新たな発見が喜びとなって、ますます自分の好きを究めていけるようになっていく。
新しいアイデアが生まれる背景には、「どうすれば」という思いが存在しているものであり、人は、この「どうすれば」という疑問を持つことによって、成長し進化していけるようになる。
「どうすれば」という思いが人を動かす原動力になるものだし、「どうすれば」という思いがなければ、人は進んで行動を起こすこともない。
この「どうすれば」という思いを思いを具体化していくことで、人は幸せに近づいていけるようになる。
そういった意味では、ネガティブなことが「どうすれば」という思いを生み出すことも多く、ネガティブな出来事が原因となり、それを改善していくことで新たな生き方を手に入れられるようになったりする。
もちろん、自分の好きなことや興味のあることをしていると、自然発生的に「どうすれば」という思いが湧き上がってくるものであり、「どうすれば」という思いを持つことで、新たな視点を得ることができるようになる。
「どうすればもっとよくなるのか」とか、「どうすればもっと楽しめるようになるのか」という思いを持っている限り人は未完であり、「どうすれば」という思いを問いを持ち続ける限り発展途上の状態にあるといっていいだろう。
「どうすれば」という思いを持ち、それに対する答えを見出し具現化していくことで、エネルギーを得ることができる。
日々の生活の中から新たなアイデアを吸収し、それを咀嚼して自分なりに応用していくことでエネルギーを膨らましていけるようになるだろう。
ネガティブなことでも、それをプラスに転じることでエネルギーに変えることもできるし、自分の興味のあることにアンテナを張り、新たなアイデアを行動に変えていくことでエネルギーにすることもできる。
エネルギーを得ることで活力が生まれるし、活力は人を喜びへと向かわせる。
そして、喜びのエネルギーの容量をどんどん増やしていけば、幸せを実感できるようになるものであり、喜びのエネルギーの容量が大きくなればなるほど、前回の記事で書いた慣性の法則を使えるようになっていくことだろう。
エネルギーが大きければ大きいほど、回転する力を増すことができるし、回転し続ければ、雪だるま式にエネルギーは大きくなっていく。
このため、エネルギーの重みを利用して回転し続ければ、最小限の力でどんどん新たなエネルギーを増やしていけるようになる。
最小限の力とは、自分が好きと思えることを楽しんでするということであり、楽しむという喜びのエネルギーを持続的に回していくことで、幸せの規模を大きくしていくことができる。
特に何もしていないのに、とんとん拍子に上手くいってしまうのは、その人の持っている喜びのエネルギー量が大きくなっている証拠といっていい。
喜びのエネルギーを持続的に回し大きくていくには、「どうすれば」という疑問を持ち続ければいい。
「どうすれば」という疑問が人を動かす原動力となる。
しかも疑問を投げかければ、自然と答えがやってくる。
疑問を持てば、疑問に対する答えを見つけ出そうと意識するようになってアンテナを張ることができ、張り巡らせたアンテナから得た情報を自分なりに咀嚼していくことで、ひとつの答えを見出していけるようになる。
疑問を持つ背景には、もっとよくなりたいという思いが存在するため、そこで得た答えは、どんな内容でも自分にふさわしいものとなる。
人は疑問を持つことで、幸せに近づけるようになるものであり、疑問を持ち続ける限り自分自身を成長させ続けることができる。
自分に満足しつつ、自分の可能性に限りをつけない。
幸せは、自分自身に満足することであると同時に、自分の可能性を拡大させていくことでもある。
「足るを知れば富む」という言葉がある。
これは「何事に対しても、“満足する”という意識を持つことで、精神的に豊かになり、幸せな気持ちで生きていける」ということを表している。
人は、幸せな気持ちで生きていきていれば、それだけで富を増やしていくことができる。
富は、自分に満足することで生み出せるものであり、自分に満足できれば幸せの連鎖を生み出すことができ、その連鎖によって新たな富を生み出せるようになっていく。
自分に満足するということは、喜びと感じることをすることで体感できるものであり、喜びと感じることを軸にして生きていけば、それをエネルギーに変えて富を増やしていくことができる。
我々の持っている可能性は計り知れない。
自分を満たすことに際限はない。
自分を満たし続ければ、喜びのエネルギーを蓄積することができ、そのエネルギーを動かしていけば、新たな可能性を開いていけるようになる。
疑問が人を幸せに近づける。
「どうすれば」という疑問の先に、幸せになるための答えが用意されている。
新たな答えを見出し続けることで、自分が持っている可能性を広げていくいことができる。
どうすればもっとよくなれるのか、そういった思いを常に持ち、その問いに丁寧に答えを見出していけば、誰もが富を得ることができるようになるだろう。
「どうすれば」という疑問が人を進化させるのだ。