ユウナという名の猫 記憶-Link52 おまじない
無事にデザフェスは終了。
蓋を開けてみたら、一人でちゃんとご飯を食べてしっかりとお留守番ができていた。
しかし腫瘍は少しずつ大きくなり、むくみも取れにくくなっている。
滑らかで柔らかだった右脚が、
ゴツゴツとした「ナニカ」に覆われて直視するのが辛くなり、
温めるためのタオルの上からそっと撫でるのが精一杯だった。
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点滴を続けているおかげか、食欲が増えてきてカリカリもサプリ入りご飯もしっかりと食べるようになった。
美味しいご飯を少しでもたくさん食べて、少しでも長くのんびりと過ごして欲しい。
ご飯を食べる、という基本がしっかりしているからさほど慌てることはなかった。
二重の意味で ー
宣告を受けた辺りから、
仕事や買い物などで家から離れる時は、ユウナの頭に顔をくっつけて
「ちょっとだけ離れるけど、帰るまで待っててね。」
と言うのを儀式にしていた。
この「待ってて」は2つの意味を込めていた。
1つ目は「お利口さんにしててね」な定番の意味。
2つ目は「一人で逝かないでね」の意味。
「今日明日でどうこうという事はない」
と言われていたけども、何がきっかけになるかは分からない。
何がなんでも、ユウナを一人で逝かせたくはなかった。
「毎日言い続けていれば、何とかなるんじゃないだろうか」
という、私にとってのおまじないだった。
2016年5月21日 ー
ユウナが絶好調。
あったかくなったのもあるけど、ここ最近は殆ど布団に入ってこなかったのに、久しぶりに布団に入って一緒に寝る。
そして、手術前後あたりからやらなくなった、
「私の足にもたれかかって寝る」を数ヶ月ぶりに。
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一体どういう状態なのか悩むぐらいの二つ折りになって寝る。
逆に寝づらそうなんだけど・・・。w
2016年5月22日 ー
家の近くに乳飲み子が一人ぼっちでいるのを発見。
一目散に走ってきて、私の足元へ。
ユウナのこともハルのこともあるので、流石に保護は無理。
地域のNPO団体さんへ連絡して受け渡し完了。
ユウナのことが無かったとしても・・・
ハルが未去勢だからやっぱり無理だったかも。
2016年5月23日 ー
ユウナの特設ステージが狭い気がしていたので倍増。
コタツくえトップ下部ほぼ全ての、およそ70cm x 70cmほど。
登るのが少し辛そうなので、今迄の高さから少し下げ、中にはマットレスを分解した物を敷いて柔らかさを追求。
タオル敷きと併せ、異なる肌ざわりも実現!
これで少しは快適に過ごせるようになったかな。
2016年5月24日 ー
ユウナの自宅点滴、23回目。
いつも通り?に逃亡を図る。
・・・と思ったら、トイレを済ませていた。
「やっちまう」と思ったんだろうか?
ホント頭良いなぁ・・・。
2016年5月25日 ー
ユウナが特設ステージで動き回っていたので一安心。
スペース広げて良かった。
2016年5月26日 ー
ユウナの検診で病院へ。
体重が200gぐらい増えてた!!
・・・が、トイレに行きたいタイミングで連れて行ってしまったのか、病院で全部出し。
スッキリしてくれたなら良かったけども、先生、済みませんでした・・・。
2016年5月27日 ー
ユウナの自宅点滴、25回目。
点滴の後片付けをしてたら、輸液に刺す方の先端が手に刺さる。
気を付けねば。
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点滴のおかげなのか、ご飯をちゃんと食べることが多くなったし、まったりとしてる姿を見ることが多くなった。
自宅点滴できるようになって良かった。
2016年5月29日 ー
出来るだけ前向きに、と思ってはいるけども現実は非情。
右脚の腫瘍はユウナの頭よりも大きくなり、むくみが取れない。
「マッサージは癌細胞が散るので、あまりお勧めできない」
と研究者の友人。
足の先を軽く握って、温めながら水分を押しやるぐらいしかしてあげられないジレンマ。
自分でドライを食べ、たまに爪研ぎを楽しんでるのが救い。
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あまりにもユウナが楽しそうなので、適当なビニール袋が手に入ったら開催される、ビニール噛み噛み祭り。
よっぽど楽しいんであろう、というのはわかるんだけど。
その勢いでご飯食べようよ。w
2016年5月30日 ー
ユウナの自宅点滴、27回目。
点滴を嫌がるように。
点滴の際は洗濯ネットに入れるようにしてるんだけど、それが嫌なのか点滴をされることが嫌なのか、見極めが難しい。
点滴をしない、という選択肢は無いので、誤魔化せる方法を探さないと。
2016年5月31日 ー
部屋の中でユウナが見当たらず、よく見たら畳んだ掛け布団の中に潜り込んでいたのを発見。
無理やりに体を突っ込んでるもんだから、足が漏れてる。w
みっちりとしてるのがいいのかなぁ?
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ユウナの足のむくみ。
少しずつ押し上げるようにしていたらマシになってきた。
ちょっとでも楽になってるのなら嬉しいんだけど、どうなんだろう。
ー続ー
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