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小脳障害(小脳形成不全)の猫 -ハル- 20-駆け足で大人になる 2/2 手術の選択

第5章 さらに加速する成長

ついさっき?まで乳飲み子だった子が、もう小学生。

人間で言うところの10年を3ヶ月で駆け抜ける「猫」という生き物。

すごいよねー。(唐突


ちなみにハルで3匹目の猫。

最初の子はナナ。
生後1ヶ月を超えていたので、離乳食からのスタート。

次の子はこの時いた先住猫のユウナ。
生後2ヶ月を超えていたので、すでにカリカリ。

その次がハル。
乳歯も生えていないので、ミルクからのスタート。


1ヶ月ずつしか変わらないのにこんなにも違うんだ。

というのが正直な感想。


ー実はたった1ヶ月半の出来事ー

授乳タイムアタックだの
歩行器だの
離乳食だの
水入れ捜索だの

とアワアワしていたのは

実はたった1ヶ月半。


こんなちびっこが、

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気づけば立派にお留守番をし、

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気づけばお水を上手に飲むようになり、

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想像以上のヤンチャを発揮wするようになったと思ったら、

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もう去勢について考える時期が近づいていた。


ー複雑な問題ー

男の子の去勢の場合、ωの根元?をちょっと切って、○を取り出して終了。
とのこと。

時間としては10分程度らしい。


けれどもハルには問題がある。

小脳障害。

つまり、脳に問題がある。


10分の手術とはいえ、施術の際は全身麻酔
普通の子でもリスクがあると言われているもの。


先生から、

ハルは更に、それの数倍のリスクがある

と宣言される。


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2015年9月6日 12時ごろ撮影
こっちの気持ちはさておいて、洗濯カゴがブームの小学生男子。w
この頃すでに3kgを突破。


ー小脳障害の猫の禁忌 その1ー

まず第一に言われるのが段差。

「ふらつきで転げ落ちる事故」防止のため。


例えば「一戸建ての2階」でその子が過ごすような場合、目を離した隙に

「銀ちゃん、カッコイイ!」

とか言ってる場合じゃなくなる可能性が大。


ハルの場合、50センチぐらい程度の高さなら

よじ登った後に、どうにかこうにか降りる(≒落ちる)

ことをやってのけたのは実証済み。w

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これは柵を設置していた時の脱走状況wなので、
もうこれ以上の段差を作らない環境へ変更済みです。
30センチ程度なら上手に上り下りできるようになりました。
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とはいえ、これが「メートル単位の高さ」となると話は別。

想像だけでもちょっと怖すぎて。orz

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2015年9月18日 8時半ごろ撮影
「あの」パトラッシュと未だに遊ぶ。

【参考:2015年5月27日】

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ー小脳障害の猫の禁忌 その2ー

そして「麻酔」。

※2015年当時の話なので、2020年現在では変わっているかもしれません。


掛かりつけの先生に言われた言葉。

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麻酔で「脳圧」が変わる可能性が高い。

気をつけてモニターはするけども、
何があるか分からないし、100%完璧にできるとは断言できない。

その脳圧の変化によって今後、
「てんかんの発作」を起こす可能性が上がる。

「てんかんの発作」を起こした場合は、
以後、一生薬を飲み続けなければならない

さらに言うと、
てんかんの発作を起こした場合、状況によっては命に関わる
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ここまで「保護時のタイミング」を除いて命の危険の無かった子が、
ここにきて命の危険に晒される事になるとは思わなかった。

小脳障害の症状と言われているものも、かなり狭い範囲で済んでいる。

それなのに。


「あくまで単純な比較だけど」と先生は続ける。


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それなら発情のストレスの方がまだマシで、命に関わらない。

私としては手術を勧めません。

これについては少し、考えてみてください。
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2015年9月21日 13時ごろ撮影
部屋の片付け中に暴れまわり、勝手にひと段落中。w
お鼻が良きピンク色。


ー無理ー

おそらく去勢を勧めるであろう立場の先生から
「勧めません」「考えてみてください」との言葉。


男の子の発情はスプレーが大変だ、という話は聞いたことがある。

そして同時に、それは命と引き換えにするようなものなのだろうか?

とも思った。

去勢しないことによる発病リスク。
スプレーの対処方法。

色々調べた上で、去勢をしていない子を飼ってる友達の話も聞いた。

そして決めた。


麻酔のリスクは負わせない。


無理。

ここまで「最低限のリスク」?で生き延びてきたハルに、
またリスクを負わせるのは忍びない。

毎日投薬とか、
いつ発作が起こるか分からない背中合わせとか、


ただでさえ「寿命が短い」とか言われてしまうような障害なのに


この負荷をかけるのは無理。

流石にこればっかりは

「ハルは【持ってる】し!いける!」

とは言えなかった。



そして同時にこのリスクの宣告は、今後ハルに何かあった際、

手術の選択を選ぶことはかなり困難になる

事も意味している。


だったら、

その選択は今後訪れるかもしれない、

”手術の選択を取る以外の方法が無い”

時まで取っておこう

と思った。


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2015年10月22日 8時半ごろ撮影
洗濯カゴブームが終わり、ペットベッドに移行した頃


ー続ー

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