花巻の秀才・宮澤トシ【宮沢賢治と妹・宮澤トシ(2)】#52
○ 宮澤トシの高校時代
宮沢賢治の妹・トシは、子供の頃から成績優秀で、1911(明治44)年に、開校したばかりの花巻高等女学校(現在の花巻南高校)へ入学します。トシは花巻高等女学校の第1回入学式に出席しますが、1・2年生が同時に入学したため、1年生だったトシは2回生となります。
○ 宮澤トシの大学進学
高等女学校でも常に成績優秀だったトシは、卒業後の1915(大正4)年に、東京の日本女子大学家政学部予科1年生となり、学生寮である「責善寮」へ入ります。
日本女子大学校は、クリスチャンの「成瀬仁蔵」や、「広岡浅子」などによって設立された大学で、広岡浅子はN H Kの朝の連続ドラマ「あさが来た」のモデルとしても知られる人物です。
なお、宮沢賢治・トシと同じく花巻にルーツを持つクリスチャンの「新渡戸稲造」は、成瀬仁蔵を中心に作られた「帰一協会」の会員でもありました。また、日本女子大学第6代総長の「上代たの」は、日本女子大学卒業後、新渡戸稲造の紹介でアメリカへ留学し、留学から帰国後の1917(大正6)年に、トシが在学していた日本女子大学の教授となっています。
2022(令和4)年11月28日(月)
(続く)