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【雑文】『トイ・ストーリー4』の飲みこみがたさ。あるいは今日のディズニーがはまり込んだ難しさについて。
本編のストーリに触れるものではないが、ほんのりとネタバレあり。
思ったことを書きなぐったので、大した結論などはない。
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先日『トイ・ストーリー4』を見てきた。近年のディズニーらしく、「Where you are (いるべき場所、いる場所)」、そして「Who you are (誰であるか、誰であるべきか)」をテーマにした良作であった。思えば近年のピクサー・ディズニーは、『シュガ
「理解」という概念では捉えられない、コミュニケーションにおける微細なズレ - 『プリキュア』『アイカツ』のシーン分析のための準備。
―目次―
序 なぜ、相手の頭のなかを覗くことなどできないのに、コミュニケーションが成り立つのか。
1節 本稿における問い。:「理解できる / できない」という概念で捉えられないことについて。
2節 「理解」という概念の分析。:そこで前提となっているものは何か。
この記事は、本当なら1つの記事になるはずだったものの、前半部分を「準備編」として公開したものである。なぜ前半だけを切り離して公開したの
『アナと雪の女王』短いネガティブ感想: で、これは何を伝える映画だったのだろう?
*2014/12/22に公開していたもの。
エルサは、自分の意図せぬところで人に害を与えてしまう。彼女は王国が氷に覆われたことにも気づかず、アナの心臓に図らずも氷の魔法をかけてしまう。
そのような出来事は、エルサに自身の存在そのものを〈罪〉のようなものとして感知させるであろう。「ありのまま」の自分を出すことがそのまま人への害に通じてしまい、自分を隠しても隠しきることができない。
ラストシー
つむぎを取り巻く問題はどのように“解消”されたのか。 ー 『映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ』 (別バージョン考察)
自分でも書いたことを忘れていたのだが、すでにブログで公開されているものとはまた違うバージョンの下書きを見つけた。最後の方以外ほぼ完成済みの記事なのに、どうやら納得いかず公開しなかったらしい。公開済みの方とは全く異なる内容になっているので、これはこれでと思い、とりあえず公開してみる。
公開済みの記事が「他者」に焦点を当てているのに対して、この記事で焦点を当てているのは「概念と行為」である。どち
『プリティーリズム』『プリキュア』『アイカツ』という3つの女児向けアニメと「人間」について書いてみて。 - そこから何を書くことができたのか。
この数ヶ月で自分が何を書いてきたのかを振り返る小話。『プリティーリズム・プリパラ』『プリキュア』『アイカツフレンズ』を題材に、一応一連の記事のつもりで3つの記事を書いた。そこで書いたことと、なぜそれを書いたのかについて、振り返ってみたい。おさらい&整理の記事として。
(本当は、「社会学において何が書けるのか (陳腐化に抗うこと)」「アニメを題材に何を書くのか (どのような距離感でそれを語るの
すれ違っていたからこそ出会えた - 『アイカツフレンズ』1話にみる「役割」と「当惑」 (考察)
すごく忙しいのだけど、『アイカツフレンズ』の1話が屈指の完成度を誇っていたので、どうしても何か書きたくなった。本当はもう1カット1カット全て考察したいくらいに好きなのだけど、残念ながらその時間はない。そこで、ここではかなり的を絞って、わずか1分にも満たないシーンについて (具体的には動画の3:50辺りからについて) 考察してみることにしたい。
なお、『アイカツフレンズ』1話は現在見逃し配信が
パックとガァララ-「ふたりぼっち」と支配について
今週のプリパラについて考えたことを簡潔に。ゆいの夢とパックの対立についてはすでに多く語られているようなので、ここではその手前の部分について考えてみよう。パックはなぜ混乱し、暴走しているのだろうか。実際のところ、ゆいたちが考えるように、周囲と友達になって、そのなかにもガァララがいて、みんな一緒にいられるなら、それが最も簡単な解決方法であるはずだ。そうであるにもかかわらずパックがこれを受け入れられな
もっとみるプリキュアで描かれた「障害」と介入について。あるいは、「理解できない他者」と共にあること。
◯「理解できない他者」に対して、我々は何を言うことができるのか
先の記事で『プリティーリズム』シリーズは「理解できない他者」を描いていて、それが良いという話をした。私はこのアニメが描きだしたこの独特の距離感が好きだし、価値のあるものだと思っている。
しかし、違う視点からも考えてみよう。実際のところ私たちは、(家族などの特殊な関係を除けば) 生活のなかで他者のことを簡単に理解できると思い込
家族の問題に関心がある人ほど、新番組『HUGっと!プリキュア』は絶対に見たほうが良い………かも? という話。
先日のプリリズ記事に興味を持ってくれた人ほど、新しく始まる『HUGっと!プリキュア』は絶対に見たほうが良い……かもしれない……という小話です。
先日、新しいプリキュアのテーマは「育児」だということが発表されたのですが……その情報が出た時点で私は少し不安になりました。
不思議な赤ちゃん「はぐたん」を守り育てるため、襲いかかってくるワルモノたちとの戦いや、日々のお世話に大忙し。そんな多忙な毎
[プリリズ記事関連] お礼&関連記事まとめ
スキが50を越えて、多大なサポートも頂いてしまいました。ありがとうございます。そもそも検索に引っかかるようなワードの入った記事ではなかったので、これほど多くの人に読んでもらえたことが今でも信じられません。
遅筆ゆえ今すぐにお礼をすることなど到底できそうにないので、この記事をもってとりあえずのお礼とさせてください。この記事はプリリズ記事に関心を持った方に、ぜひ併せて読んでみて頂きたいと思ってい
愛という名の暴力 - 『ドキドキ!プリキュア』で描かれる愛と虐待について
たくさんの方に読んで頂き、たくさんサポートして頂いたので、さすがに何か書かないとまずいぞ!となり、とりあえず「他にもこういうアニメがあるよ」という紹介をしておこうと思います。以前ブログで書いたものの再公開になるのですが・・・。
2013/11/11に公開したものからネタバレを抜き、少し加筆しました。いずれにしても最終回前時点での考察になります。また、昔に書いたものなので、いろいろと論の運びが
女児向けアニメで描かれる「他者の理解できなさ」について。あるいは、女児向けアニメは家族の問題とどのように向き合ってきたか。-『プリティーリズム』『プリパラ』を一例にして
いつか書こうと思い続けて、もうだいぶ経ってしまった。網羅的なものをちゃんと書こうとすればするほど書けなくなってしまうので、あまり気負わずに思いついたエピソードだけを取り上げて書いていくことにしたい。
なお、プリティーリズムシリーズとプリパラシリーズの一般向け紹介記事は別に書いた。
https://note.mu/siteki_meigen/n/na0091c954211?magazine
『キンプラ (KING OF PRISM -PRIDE the HERO-)』見てきたよ -ネタバレなし感想
先日公開された「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」、遅ればせながら見てきました!ごくごく手短に感想を書いておきます。結論だけ言うと、(映画を見てからでもなんでもいいから)「プリティーリズムを見てください」。
……ハイ。いつもどおりの結論です。
でも、今回もやっぱり「プリティーリズムを見てください」としか言えない……というか、今こそ、今まで以上に胸を張って「プリ
小林雄次『小説 スマイルプリキュア!』(2016年に読んだ、人にオススメしたい本 ④)
◯ 小説編:小林雄次『小説 スマイルプリキュア!』(2016)
「ねぇ、そのお話の続き、どうなるの?」(:9)
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ディズニー映画に『ボルト』という作品がある。犬版『トゥルーマン・ショー』とでも言えばよいのだろうか? スタジオのなかで、自分が本物のスーパーヒーローだと思わされている役者犬が、外の世界を冒険する話だ。
ひょんなことからスタジオの外に飛び出してしまったボルトは、「特