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[文豪へのいざない] 的皪たる花

実は前回は色川武大さんを題材とし、文豪の書いた小説などから優れた表現を学ぼうと思っていたのですが、

小説を読んでいくと、あまりにも現実味があり、方向転換することとしました。

小説から学ぼうとすると作者の思想や経験が色濃く出てしまい、

そこにフォーカスするとドキュメンタリー的になってしまう恐れがあるので、

表現などの一文から学ぶことを決めました。

そのきっかけはというのも「文豪の凄い語彙力」という本を見つけ、

これが自分の求めていた理想の本だったことに気づきます。

これから参考にしていく本は、

タイトル:文豪の凄い語彙力

著者:山口 謠司

出版社:さくら舎

内容を見ていくと表現、作者の表現が用いられた一部抜粋されたもの、表現の解説という流れで紹介されていました。

とても分かりやすい構成で、しかも一言から表現が学べるという点が特に私がこの企画で目指していたことでした。


SectionⅠ


今回の語彙:的皪たる花

厠へ行くのにかこつけて、座をはずして来た大石内蔵之助は、独り縁側の柱によりかかって、寒梅の老木が、古庭の苔と石との間に、的皪たる花をつけたのを眺めていた。日の色はもううすれ切って、植込みの竹のかげからは、早くも黄昏が広がろうとするらしい。

芥川龍之介「或日の大石内蔵之助」

SectionⅡ


的皪の意味とは

白く鮮明なさま、光り輝くさま。

文豪の凄い語彙力

ところで、ここでの表現での白は私たちが思い浮かべる白色ではなく透明ということです。

この白色は透明である例として白酒があるようで、

白酒とは中国のお酒で、古来から親しまれているようです。

この白酒の白とは透明を表しているそうです。

ほかにも白色について調べてみると

・色名の中で最も古い

・光り輝くという意味がある

・全ての色を圧倒する  

などなどがありました。

SectionⅢ


表現の応用

ただ説明、表現の紹介のみではオリジナル性に欠けるので、私が取り上げた題材を用いて一言作ろうと思います。

的皪たる一筋の光により、導き出される新たな光

あけぼの博士の一文

まずイメージとしては周りが真っ暗の中、一筋の光が差している状態。

そしてその光が人に当たることでその人の内から新たな光が生まれるという意を込めて作りました。

例えばこんな経験ってないですか?

「あの恩師がいなければ諦めていたかも」

「あの方の言葉に救われたな」など

まさにそうした人を「的皪たる一筋の光」と表現しました。

そしてその光を受け、成長を遂げることが今度は自分が貰う側から与える側になる。

つまり光を当てる存在になるというのを「新たな光」と表現しました。

こうして表現を一個一個調べてみると、やはり単語を切り取っても意味深いなと。

そしてより正しい使い方ができるような気がしました。

ぜひ美しい表現ですので皆さんも使ってみてくださいね✨


Epilogue

ここまでお読みいただきありがとうございました。

的皪…

最初見たときは、感銘を受けたというか、雷に打たれたというか⚡

芥川龍之介の活きの良さが伝わる表現だと思いました。

これからも文豪の素敵な表現を紹介していくので、

ぜひ、いいなと思った方は👍とフォロー、Xにて拡散をしていただけるとうれしいです。

最後に!

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ぜひご覧ください。

それでは👋


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