#1 「X-T5との出会い」
こんにちは。
北海道は雪虫がちらほらと飛ぶ季節になりました。もう冬がすぐそこにきていますね。
寒いのは苦手だけど、北海道らしい雪景色に出会えるのは楽しみ。
今年の冬はどんな写真を撮ることができるのでしょうか。
さて、今日はnoteを始めるきっかけとなったX- T5との出会いについてお話ししていきます。ゆるくお付き合いください。
初めての出会い
それはまだX-S10を使っていた頃のこと。
たまたまカメラのキタムラに写真を印刷に行くと、富士フイルムのコーナーにデビューほやほやのX- T5が展示されていました。
その頃の富士フイルムは全国的に品薄でなかなか新品がお目にかかれない状態。
まさかこんな北海道の片田舎で会えるとは思っていなかったので、吸い寄せられるように展示品を触りにいきました。
X一桁シリーズといえばもともとレンズ交換式のフラッグシップモデル。
X- H1とH2の登場していたとはいえスチルで行くならこっちだよなと憧れていました。
実際に触って見ると「手の内に収まるサイズ感」「スリーダイヤルの軍艦デザイン」「程よい重みと質感」で期待を裏切らない仕上がり。これぞ富士フイルムのカメラという感じがしてとても好印象でした。
その頃はX- S10に乗り換えたばかりだったので買い換える気持ちはありませんでしたが、「いつかはX一桁」と憧れを強めた出会いでした。
子供の誕生
“育児のスタートは人生の転機“とはよく言ったものですが、私にとってもまさにその通りでした。
もともと多趣味なもので、社会人ダーツチームに所属して大会に参加してみたり、スポーツカーが好きだったり、コロナをきっかけにバイクを始めてみたりと自由気ままに生きていました。
結婚して、家を建てて、次は子供かな。
ひとつひとつ大好きな趣味にお別れをしていき、最後に残ったのがバイクと写真。
これだけはどうしてもお別れすることができずにいました。
そんな頃に授かったのが今の赤ちゃん。
どちらも細々と続けていければなんて儚い期待もありましたが、子供と向き合う時間が少しずつ自分の考え方を変えてくれました。
「バイクは降りて、写真一本にしようかな・・・」
ただでも仕事ばかりで少ない休日です。
その時間をバイクにあててしまうのが勿体無く、家族でいられる時間をもっと豊かにしたいと思ったのです。
別れと出会い
そう思ったら吉日。
次の週末にはバイクを査定に出しに行きました。
昨年にも中型から原付に乗り換えていたので、バイク屋の店長さんは全てを察してくれたようで
「子供が大きくなるまで、一度ライダーはお休みですね」
その一言が胸に沁みました。
私はまたライダーになれるのかな?
自分で決めたこととはいえ、その瞬間は寂しさが押し寄せます。
気持ち多めにつけてくれた査定額でモンキーは買い取られていきました。
趣味の終わりはなんともいえない気持ちになります。
時間が経てば楽しかった思い出が宝物になっていくのですが。
その足で妻と子供と合流して、100日の家族写真の印刷にカメラのキタムラに向かいました。数カットの写真をレイアウトして現像待ちの間、展示されているカメラを眺めていると、そこにあの日のX- T5が置いてありました。
久しぶりに手にとってみると初めて触った日のことが思い出されます。
あれから数年が経っても憧れのカメラのままでした。
XF18-55のレンズキットはすでに廃盤になっていて展示品処分価格になっていました。
「いつかはX一桁」その夢を叶えるチャンスは今かもな。
でもバイクとお別れしたその足でカメラを買うなんて相当に自分勝手だな。
そんな私の心を察した妻が
「自分の趣味だもん好きにすればいいよ。私はみんなで一緒にいれればそれでいいよ。」
本当に心に染みる一言でした。よほど私の背中が寂しそうだったのでしょう。
その優しさに甘えてX- T5をお迎えすることになったのです。
これからはこのカメラで妻と子供と一緒に流れる時間を残していこう。
そしてカメラという趣味を今まで以上に楽しんでいこう。そう思った瞬間でした。
エピローグ
妻と子供、そして自分。
与えれた時間もお金も無限にはありません。
その中でみんなが幸せに、そして前向きに今を楽しむことができるのか。
それが30代になってからの課題でした。
幸せには代償がある。得るものがあれば失うものもある。
それでも楽しく生きていければそれでいい。
自分にとっては「家族と写真」それがひとつの答えなんだと思います。
家族との時間も大切に、そしてその時間の中で自分の楽しみも見失わないように。
これからX- T5のファインダー越しにどんな景色が見えるのでしょうか。
それが家族の笑顔であり続けられることを願って。
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