フォトグラメトリーで3Dモデルを作ってみよう! (撮影〜加工まで)
こんにちは、しろです⛄️
最近フォトグラメトリーで3Dモデルを作るのにハマっています。
元々食べ物の写真を撮ったり、絵を描いたりするのが好きなのですが、写真を撮るだけで簡単に本物そっくりのモデルができてしまうことに感動して以来、モデルを作りたいがために美味しそうなものを探しに行く毎日です。
実際に3Dモデルに加工したものはこちら↓
全面動かして見ることができます。
この記事では、フォトグラメトリーのサービスで3Dを作る方法と、撮影した3DデータをVRやゲームで使えるようにBlenderで加工する方法を備忘録でまとめました。
試行錯誤中なのでもっと良い方法があるかもしれないです。
なぜフォトグラメトリーをはじめたのか
去年、VRCHATのワールド作成をした際に、ワールドに配置するモデルを制作&探すのにかなり苦労したからです。
デフォルメのモデルであればBlenderで比較的簡単に作成できるのですが、リアル寄りのモデルは制作に時間がかかったり、モデルを購入しようとすると高額であったり、海外のモデルが多く希望のモデルがなかったり…と色々な壁にぶつかりました。
そんな中、スマホで簡単にフォトリアルなモデルが作れる3Dスキャンのアプリの存在を知りました。
使ってみたら簡単にモデルができるので、、感動しました。
フォトグラメトリーに必要なもの
撮影するオブジェクトの大きさによりますが、食べ物モデルを作るのに使っているものです。
撮影に必要なもの
スマホ(iPhoneSE2)→写真が撮れてネットにアップできればOK
食べ物を乗せるお皿→なるべく大皿で無地(白色)がおすすめ
回転台→あると便利、なくてもOK
使用するサービス、ソフト
Polycam →3Dスキャンができるサービス、Web版を使用しています。登録が必要ですが、オブジェクト1つにつき写真150枚まで無料です。食べ物モデルは40〜80位なので余裕で作れます。
Blender→3DCG制作ソフト、Polycamで作成したモデルの容量を減らしたり加工するのに使用
フォトグラメトリーの撮影方法に関しては、iwamaさまの記事がPolycamの説明書かなという程わかりやすいのでおすすめです。
3Dスキャン底が撮れない問題
食べ物のフォトグラメトリーをやっていると、頻繁に出てくるのが穴抜けの面ができてしまう問題です。
例えばこのロールパンモデルは、底が抜けています。
一方でこのパウンドケーキは全面撮影ができています。
フォトグラメトリーで全面のモデルを撮るには、通常状態での撮影と、側面を底にして撮影をする必要があるので側面で自立できる必要があるのかなと思っています。
ロールパンは横にした時に自立せず撮影できなかったのに対し、パウンドケーキは側面で立たせて撮影できたので上手く撮れました。
3Dモデルを使う時に底面が不要であればいいのですが、VRでホールドできるようにしたい、食べられるギミックをつけたいなど360°の面が必要な場合は欠けている面を補完する必要があります。
欠けている面を補完する方法
どうしても横向けの撮影ができないモデルは、今のところ2種類の方法で補完しています。どちらもBlenderを使用します。
①半分のモデルを撮影し、ミラー機能で左右対称のモデルを作る
底面が表面とほぼ同じようなテクスチャになっている場合に使用する方法です。
作成例:もみじ饅頭
Blender加工後モデル↓
フォトグラメトリーでは上半分のモデルだけを作成しておき、Blender側でミラー機能を使ってシンメトリーのモデルを作っています。
食べ物系は比較的この方法で対応できるものが多いです。
ちなみにフォトグラメトリーモデルの段階はこちら↓
物によっては表裏ではなく、半分にカットして左右でミラーにする方法もあります。
例:クリームワッフル
Blender加工後モデル↓
フォトグラメトリーモデル↓
②表裏両面のモデルを作成し、合体する
①のミラーで対応できないモデルの場合です。最初に貼り付けたオールドファッションはこの方法で作成しています。
Blender加工後モデル↓
フォトグラメトリーモデル(両面)↓
両面2つのフォトグラメトリーモデルを作成し、それぞれBlenderにインポートします。
大きさはぴったり合わないので、それぞれの断面をいい感じにマージする作業が必要になります。ちょっと大変です。
また、同じ環境で撮影していても断面の色に違いが出るので完璧に仕上げたい場合はテクスチャを加工する必要もあります。
オールドファッションも横から見ると断面で色が変わっています。
なるべく目立たない位置で合成できると良いかなと思います。
軽量化しよう
綺麗なモデルができたら、そのまま利用しても良いのですがフォトグラメトリーモデルはポリゴン数やテクスチャのサイズが大きいので、容量が重めです。
VRでの使用で容量に制限がある場合はなるべく軽くしておくことをおすすめします。
ポリゴン数を減らす場合はBlenderの「モディファイアー」→「デシメート」で簡単に削減できます。
以下調整例です。オブジェクトの大きさや用途に応じて変更してください。
軽量化が完了したら、Blenderから用途に応じた拡張子でエクスポートしてください。
おわりに
自分で作ったお菓子や、面白い形の野菜、子供の成長記録、旅先の思い出など立体物として残しておけるのは新しい感動があります。
スマホがあれば(Polycamの場合はカメラ+PCでもOK)誰でもすぐに始められるので、興味がある方はやってみてください!
※カメラロールは人に見せられない感じになるので時々整理しましょう。
いただきましたサポートは大切に使わせていただきます⛄️