「四十頌からなる実在」各節紹介 その1
いずれ「オンライン・ラマナ・サットサンガ」の詠唱用コンテンツとして配信予定の、「四十頌からなる実在(Ulladu Narpadu :ウラドゥ・ナールパドゥ)」の概要解説&各節紹介シリーズです。
【祈り】
【第一節】
ウッラ ダラ ドゥッラ ヴナル ウッラドー ヴッラ ポルル
Ulla-dala dulla-vunar ulladō vulla-porul
ウッラ ララ ヴッラッテー ウッラ ダール ウッラ メヌム
Ulla-lara vullattē ulla-dāl – ulla-menum
ウッラ ポルル ウッラレヴァン ウッラッテー ウッラ パディ
Ulla-porul ullalevan ullattē ulla-padi
ウッラデー ウッラル ウナル ヴァーエー ウッレ
Ulladē ullal unar-vāyē – ulle
【柳田訳】
もし存在がないなら存在についての観念がありうるだろうか。存在するそれは知的な概念から解放されており、自己自身の内部にあるのだから、誰がそこでそれを静観することができるのか。それはハートと呼ばれる。自己自身の内部に存在としてとどまることがそれを静観することだと知れ。
【福間訳】
もし実在が存在しないなら、実在という想念が起こりえるだろうか?
実在は無心のハートの中に実在している。いかにしてハートと呼ばれる実在を知るのだろうか? 「それ」を知ることとは、ハートの中でただ「それ」として在ることある。
【第二節】
マラナ バヤ ミックラ ヴァム マッカララ ナガ
Marana-bhaya mikkula-vam makkalara naga
マラナ バヴァ ミッラー マゲーサン チャラ ナメー
Marana-bhava millā magēsan – chara-namē
サールヴァー タン サールヴォドゥ ターン サーヴットラール サーヴェンナン
Sārvar-tan sārvodu-tān sāvuttrār sāvennan
サールヴァロー サーヴァー ダヴァル ニッタル パールヴァイ セール
Sārvarō sāvā davar-nittar – pārvai-sēr
【柳田訳】
強い死への恐怖を抱く人びとは、その恐怖を克服するために、生死の外にある至高の主の御足の下に避難所を捜し求める。こうしてその付属物 (「私」と「私のもの」という感覚) といっしょに彼ら自身を捨てる。(自己自身を実現している) 不死の人びとが、再び死の想念を心に抱くことがあるだろうか。
【福間訳】
死を恐れる者が、不生不死なる至高の主の御足元に加護を求めるとき、
彼らの自我と執着は死に絶える。不死となった彼らが、死を恐れることはもはやない。