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た・ち・つの題名の映画(全50作品)
この記事は、映画の題名が「た」「ち」「つ」ではじまる作品情報が掲載されています。基本的にストーリーの結末に触れていますので、予めご承知ください。(この記事は有料です)
★印のついた作品は、本noteクリエイターのオススメ映画です。
ダーティキラー -素人が映画を買うようになり、駄作のわんこそばがお茶の間に次々投げられる
80年代後半は、レンタルビデオの全盛に伴い、版権エージェントがビデオ化権と一緒に買った放送権を各民放に売りつけ(押しつけ)まくっていた。
民放局は「放送権が終了する前に償却せねば」と、せっせと吹替をつくっては深夜で放送しまくったのだった。そんな時代の徒花のひとつがコレ。
コンピュータを使ってカジノで大もうけした男女を、金目当てで二人組が狙う。二人組は男を殺し、金を持って逃げた女を追う。事件を知った刑事(ボー・スヴェンソン)は、さらに二人組の後を追う(もう、この展開でツラい…) 普通なら、刑事が女を助けて活躍、と思いきや、目の前で女は殺されてしまう。なのに顔色ひとつ変えない刑事さん。
アクション映画のセオリーは完全無視。ラストはダラダラしたヘリチェイスで、おまけにBMGがのんびりしたカントリー調。全く盛り上がらず、まるで納豆に砂糖をかけて食ったような、取り合わせのヒドさだ。
上京して間もない私は、この作品を深夜の放送で観て自分の目を疑った。それほどのクズ。しかしビデオもしっかりレンタルされていた。
大量の未公開ビデオを観まくって得た真理は、「未公開ビデオ作品の9割はゴミ」ということ。このタイトルには、そんな苦い思い出がいっぱい。
かつて映画とは、プロのフィルムバイヤーたちがふるいにかけ、お眼鏡にかなったものが公開されたり放送されていた。
ところがレンタルビデオ時代の到来で、金になればいいやとばかりにシロウトさんが映画業界に乱入し、味噌もクソもビデオ化されるようになったのが80年代後半以降。そしてそれは現在まで続くのであった。
1987年4月30日 TBS深夜放送にて鑑賞
監督 ラリー・ラドマン
ボー・スヴェンソン(有本欽隆)/マルシア・クリンガン(高木早苗)
★ダーティ・ファイター -特殊な弾丸で人体を四散させる大流血バトルは一見の価値あり
「デモンズ」などのランベルト・バーヴァが変名で監督したアクション。安っぽいつくりながら、同監督のホラー作品よりはよっぽどパワーがある。
妻を殺害した殺人犯を殺したため8年の刑に服した主人公。釈放された彼が故郷に戻ると、町は悪人どもに支配されていた。最初は耐え忍んでいた彼だったが、8年ぶりに再会した娘を殺されて怒り爆発。軍の特殊銃を使って悪人一味を粉砕(文字通り、血肉の粉みじんに)する。
クライマックスは、一発でバズーカ並みに破壊力のある銃弾により、手足が飛び交い、ジープが大爆発を繰り返す。そのすばらしいシーンだけで、この映画には存在価値がある。
マカロニウエウスタンで有名なジョージ・イーストマンが仇役で出演。声は「ジャングル黒べえ」のパオパオだったが。
監督 ジョン・オールドマンJr.(ランベルト・バーヴァ)
マイケル・ソプキウ(仲木隆司)/ヴァレリー・ブレイク(向殿あさみ)/ジョージ・イーストマン(水鳥鉄夫)
↓ 題名が異なりますが本作です。
★ダーティファイター/燃えよ鉄拳 -交わした友情を殴り合いで再確認
クリント・イーストウッドのロードムービー的アクション『ダーティファイター』の続編。
そろそろストリートファイトから引退しようとしていた主人公のもとへ、マフィアが賭け試合を申し込んでくる。その相手と偶然知り合った主人公は、彼と友情を交わすようになり、一時は勝負を取りやめる。が、マフィアの汚いやり口のため、友人同士で対決せざるをえなくなる、というストーリー。
痛快さの欠ける前作に比べ、本作は様々な要素をうまく盛り込んで、非常に面白く仕上がっている。
主人公と敵ファイターとの友情が深まってゆく点が、自然かつ丁寧に描けていて、ドラマとしても良く出来ている。ファイティング・シーンも、パンチからの視点でのカメラワークなど工夫が見られる。
前作にがっかりした人は、こちらで口直しをどうぞ。
1991年5月23日 テレビ東京「木曜洋画劇場」にて鑑賞
監督 バディ・ヴァン・ホーン
クリント・イーストウッド(山田康雄)/ソンドラ・ロック(藤田淑子)/ジェフリー・ルイス(納谷六朗)/ウィリアム・スミス(森川公也)/ハリー・ガーディノ(柴田秀勝)