前向きな姉、後ろ向きな私
初めて授かった子を
お腹の中で亡くした事を
姉は知っている。
その頃の私は
心も体も疲れていて
仕事は辞め無職だった。
数か月後レストランで
姉は私にハッキリと言った。
ちょうど良かったのよ。
こうなったのも絶対に
必然だと思うの。
ちょうど良かったとは?
何を言っているのだろう?
主語のない、姉の言葉に
何となく嫌な感じがした。
そして、
せっかく暇なんだから
手伝いに来て。よろしく。
と言われた。
この人に、
人の心は、ないのか?
全て常に自分が中心。
私自身は、
仕事も失って不安
お腹の子も亡くして
疲れ切っているのに
ニコニコ笑いながら
私、ラッキーだと思う。
そう笑って
今日は私がご馳走するって
ご機嫌だった。
どうやら姉は、
私が今無職であることを
ラッキーと思っている。
まさか私が数か月前
お腹の子を亡くした事を
忘れたの???
まさか、それも含めて
ラッキーと言っているの?
姉は私を子守として、
保育士として家政婦として
使い倒そうとしている。
もう、こんな不公平な
関係は、やめにしたい。
友達なら、もう会わない
と誘いを拒否すれば、
案外、終わるのかも。
でも血が繋がっていると
切るに切れない部分が
ある、どうすればいい?
後ろ向きな私を
そんなんだから、
いつも、しっぽなは
ダメなんだよ。って
姉は馬鹿にする。でも
姉の様に、
人を傷つけても良い
ポジティブ思考は最低。
そんな前向きな人に
なるくらいなら、
私は、ネガティブ思考の
ままでいいと思ってる。