「ぐるナイ」「スクール革命！」のディレクターを担当しています、原田大輔です。
特段、人に話せる趣味や、特技などない人間なのですが・・・。
これまで２０年近くに渡って、この仕事をやってきて・・・
今では、なかなかありえないことや思い出に残った仕事など、いくつか書いてみたいと思います。
テレビ業界を志したキッカケ
子どもの頃から、漠然とテレビの仕事をしてみたいと思っていました。
特に、どんなことがしたいとかは無く、ただミーハーな感覚だったんだと。
大学生の頃、総合格闘技の「PRIDE」にハマり、東京ドーム、さいたまスーパーアリーナ・・・首都圏で開催される大会は、ほとんどチケットを取って会場へ観に行っていました。
そこで心を動かされたのが、選手紹介の「煽りV T R」。
こんなV T Rを作るような仕事がしたいなと思ったのがきっかけだったと思います。
最初に担当した番組
大学４年生の時、恐ろしく単位が残っていたので、就職活動もままならず、なんとなく番組のエンドロールを調べて、格闘技番組をやっている制作会社を中心に数社に履歴書を送ったら、一社から「来週から来れる？」と連絡がありました。
その番組は、フジテレビの「ビューティー・コロシアム」。
スポーツとは全く関係なかったが、とりあえずテレビの仕事ができると思い、嬉しくなったのは記憶しています。
番組の内容は、容姿に悩みを抱える女性を、整形やダイエットなどによってお悩み解決に導いていくというもので、MCが島田紳助さんと和田アキ子さん。
初めて収録に行ったとき、TMC（砧にある撮影スタジオ）の廊下で本番に向かうおふたりとすれ違った時は、「テレビの仕事してんだな」という気持ちになったことを今でも覚えています。
番組のスタッフルームには１週間に３０〜４０通くらいの応募手紙が届き、出演したい動機が書かれてました。
僕らADの仕事は、ディレクターが手紙に目を通して、詳しく話を聞いてみたいと思った人に会いにいき、写真を撮りに行くこと。
当時はスマホもLINEもなかったので、コンビニでインスタントカメラを買い、その方の家などへ行き、写真を撮り、現像を出しに行っていました。
今では、考えられない面倒な段取りだった。
そして、現像した写真を会議でプレゼンする用の資料にするのですが・・・
「お前、写真撮り直してこい！」「これじゃ会議でネタが通らない」と、何回かディレクターに怒られたことがありました。
今考えたら、とてもひどい話だ。
終わらない・・・おもしろ素人さん探し
ビューティーコロシアムが終わり、その後担当したのが日テレ「ワカチュキ」
中居正広さんと草野仁さんがMCで、中居さんに結婚の良さを教えてあげようという内容で、毎週、個性的な夫婦をスタジオに招きトークする番組でした。
僕らADの仕事は、面白い夫婦を探すというざっくりしすぎるリサーチ。
ある日、「おデブ夫婦」というテーマがラインナップに入った。
リサーチ会社などから候補の夫婦はピックアップされるのだが、話を聞いてもネタにならないと、街に出て直接声をかけ、出演交渉をしていました。
この「おデブ夫婦」の時は、１週間朝から晩まで渋谷にいて、見つけては声を掛け、断られ、夜はサウナに泊まり、また朝から人探し。
今だったら、SNSなんかを駆使して色々アプローチの仕方もあっただろうに・・・。
これも今では、考えられない。
ちっちゃいTシャツ
その後、３０代になってからシオンに入社。そこから「スクール革命！」を担当しています。
ディレクターとして勉強させて頂いた番組であるが、ひとつ印象に残っていることがある。振り返ると、一時期なぜか番組の人たちが僕にちっちゃいTシャツを着させるという謎のネタが流行っていた。記憶にある中で３回。
・小っちゃいTシャツを着たスタッフが打ち合わせに来たら出演者は何秒で突っ込むか？という検証
・熊本での修学旅行ロケで、ただただ小っちゃいTシャツを着て現れただけ
・八乙女君の誕生日プレゼントに渡す予定のTシャツを僕が着て登場。
今考えたら、あれはなんだったのか？よくわからない。
内村さんに「あんたは、これが仕事なのか？」とツッコまれたことだけは、良い思い出になっています。
写真は、熊本のロケでTシャツを着たものです。
今の時代ではありえない経験をしてきたことも、今ではとても良い思い出。
２０年やっても、わからないことやできないことは山ほどあります。
これからも「日々勉強」の気持ちで、頑張って行きたいと思います。
株式会社シオン
ディレクター
原田 大輔
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