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四話 妖怪 デコステッカー車(でこすてっかーくるま)
渋滞すると、我れ先にと割り込みする車があられる
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車で行楽に出かける人は多いが、有名な観光地ともなると目的地が近づくにつれ渋滞に巻き込まれる。そういう時に決まって現れるのが、我れ先にと割り込んでくる車だ。
中でも、車の後ろに派手な美少女キャラのステッカーが貼られた車がいたら、それは妖怪「デコステッカー車」である。自分が勝ちたいと思う競争心が妖怪を呼び寄せるのだ。
ある日、渋滞にはまっていると、妖怪「デコステッカー車」が現れ、交差点の手前で無理やり前に割り込んできた。ちょうど赤信号に変わるタイミングだったので、その車はさっさと行ってしまったが、自分は足止めされた。
目的地にたどり着くと、今度は駐車場が満車で入れなかった。だいぶ待たされた後、1台分空いたので車を止めようとしたら、またさっきの車が現れて先に来て止めてしまった。1度ならず2度までも。別に張りあってはいないが、後もう1歩のところで先を越されてしまい、何となく悔しさが残るのである。
どんな妖怪だった?
朧車(おぼろぐるま)
平安時代に祭礼の場などで、貴族たちが牛車を見物しやすい場所に移動させようとした際に牛車同士が場所を取りあい、争いに敗れた貴族の怨念が妖怪化したもの。
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この物語は、無料マガジン『社会の闇にうごめく二十六妖怪今昔物語』に掲載されている第一話です。良かったら、他の物語も読んでみて下さい。
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